不調の陰にも毛細血管の劣化あり

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不調の陰にも毛細血管の劣化あり
 
毛細血管が劣化して血流が悪くなったり、血管が詰まったりすると、その毛細血管が血液を届けている臓器の機能も次第に低下して、さまざまな不調や病気を招きます。
 
胃腸では…
40代に入ると、胃腸の不具合を訴える人が増えますが、これは胃腸の毛細血管の老化が影響している可能性が大いに考えられます。
 
栄養吸収のメイン会場である胃腸の粘膜は、微小なひだでびっしり覆われていますが、そのひとつひとつのひだで毛細血管が活躍しています。
しかし、加齢やストレスで毛細血管の機能が低下すると、胃腸粘膜のターンオーバーがうまくいかなくなってきます
すると毛細血管もどんどん収縮して、脱落してしまうこともあるのです。
 
そうなると、胃腸での栄養や老廃物の受け渡しが滞ってしまい、胃腸粘膜の細胞も新陳代謝できないまま劣化していくため、ダブルの悪影響が出てきます。
 
胃の消化活動が落ちると、食べたものが長時間胃にとどまり、胃もたれや胃腸炎胃潰瘍などを引き起こすこともあります。
胃が弱れば腸も働きが低下し便秘や下痢がちに。
慢性化すると大腸に腐敗物やガスが滞留して、腸管の粘膜を通じて老廃物が全身をめぐり、頭痛、肩こり、倦怠感などの体調不良や、シミや肌あれなど肌トラブルにもつながります。
また、小腸の絨毛には免疫細胞が入り組んでいるため、免疫機能も低下します。
 
脳では…
全身の血液量の15%を必要とする脳には、毛細血管がたくさん張りめぐらされていますが、50~60代の脳をCTの画像で見ると、たいてい微細な血管が少しずつ詰まっています。
 
脳の毛細血管が詰まることにより、微小な脳梗塞が起こり壊死してしまう脳細胞が出てきます。
詰まった場所や程度にもよりますが、記憶力の低下や認知症を招くこともわかってきています。
 
腎臓では…
腎臓の内部にはたくさんの毛細血管が集まっているため、腎機能は毛細血管の状態に大きく左右されます。
とくに、腎臓は塩分と水分の排出量をコントロールすることによって血圧を調整しているうえに、血圧にかかわるホルモンも分泌しているので、腎臓の毛細血管の働きが悪くなれば必然的に高血圧を引き起こします。
日本人の高血圧の9割が原因不明の本態性高血圧ですが、そこには全身の毛細血管の減少が少なからず関係していると思われます。
 
とくに、糖尿病の三大合併症である腎障害、網膜症、神経障害は、毛細血管が密接にかかわっています。
糖尿病は高血糖による毛細血管レベルの代謝障害だということは意外に理解されていないのです。
 
リンパでは…
動脈側の毛細血管で漏れ出た血液中の水分(血漿)のほとんどは、浸透圧の働きで静脈側の毛細血管で回収されます。
静脈で回収できなかった水はリンパ液として、静脈に並走しているリンパ管で回収されます。
毛細血管の劣化で漏れがひどくなると、リンパ液が増えすぎて、余分な水分や老廃物がリンパ管の中で滞り、むくみやすくなります。
 
また、リンパ液に含まれるリンパ球には病原菌などを撃退する働きがありますが、リンパの流れが悪くなると、全身の免疫機能の低下を招き、風邪を引きやすくなったり、花粉症などのアレルギー症状が出やすくなります
 
そのほか、筋肉や靭帯・軟骨への毛細血管の血流不足は肩こりや腰痛を、子宮や卵巣、生殖器の毛細血管の衰えは月経痛や更年期障害などにつながります。
「「毛細血管」は増やすが勝ち! より」
 
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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?
顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。
それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。
 
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
ビタミンB12、葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
現在60歳以上の2割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
ビタミンB12は胃の内因子という糖たんばくと結合し吸収されますが、年齢とともに胃が小さくなったり胃の状態が悪くなったりして、内因子が少なくなりビタミンB12の吸収が悪くなってしまうのです。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
さらに、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
胃の病気、ストレスなどでも不足します。
 
ビタミンB12について?
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