糖質量は段階を踏んでコントロールしましょう

糖質量は段階を踏んでコントロールしましょう
ここで改めて、糖質コントロールの注意点を確認しておきたいと思います。
糖質の量を減らすタイミングは、たんぱく質と脂質がしっかり摂れるようになってから。
目安としては、最低でも1食150g程度の肉が食べられるようになってからです。
たんぱく質摂取に本格的に取り組む気になった人の中には、いきなり糖質を減らしてしまう人がいます。
トレーニングジムの減量メニューなどの中には、すぐに糖質を減らしてしまうものが少なくありません。
しかし、たんぱく質や脂質などの栄養素が不足していて糖質からのエネルギー産生に頼ってきた人は、サブ回路である解糖系しか回せていない可能性もあるので、いきなり糖質をセーブすると体調が悪くなってしまうことがあります。
健康な方であれば、一気に糖質を減らしてもうまく乗り切れる人がまれにいますが、もこれはむしろレアケースです。
糖質を減らすのは、必ずたんぱく質と脂質を増やしてからにしてください。
必ず食事で摂る必要がある「必須アミノ酸」や「必須脂肪酸」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも、「必須糖質」という言葉はありません。
糖質を摂らなくても私たちは「糖新生」という仕組みによって、自ら糖を作り出すことができるからです。
まずはご自身の体調が良いのはどのくらいの糖質量なのか、実験する気持ちで試してみることをおすすめします。
それから、これは糖質のことではありませんが、大事なことなのでここでもう一度、念を押させてください。
たんぱく質の量を増やす際は、絶対に無理をしないでください。
グルテンやカゼインを摂らなくなると腸粘膜の炎症は2週間ほどで状態が良くなってきますが、たんぱく質をもりもり食べられるようになるまでは、ある程度時間がかかります。
少しずつジリジリとたんぱく質の量を増やしていってください。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12とは?
おすすめしたいアブラ、おすすめできないアブラの見分け方

おすすめしたいアブラ、おすすめできないアブラの見分け方
商品を選ぶ際の注意点など、もう少し情報をプラスしておきましょう。
アブラでもっとも摂っていただきたいのは、オメガ3系の亜麻仁油やえごま油です。
ただし、亜麻仁油やえごま油ならなんでも良いわけではなく、必ず「低温圧搾」「コールドプレス」と表記されているものを選んでください。
植物油の製造は、高温処理で製造するのがもっとも安価な方法です。
しかしこの製造方法では、相当酸化してしまいますのでおすすめできません。
低温圧搾製法は、熱を加えず圧力をかけてアブラを抽出する方法で、良質な脂肪酸を酸化させずに取り出すことができます。
低温圧搾で作られた商品は、パッケージに必ず「低温圧搾製法」と表記していますので、表記のない商品は選ばないようにしましょう。
高温処理された亜麻仁油などのオメガ3系脂肪酸は、酸化が進んでいるため普通のサラダ油よりも身体に悪い脂質となっている可能性があります。
亜麻仁油もえごま油も、低温圧搾で作られたものでなければいくら摂っても意味がないのです。
大手メーカーの中には、高温処理で安く亜麻仁油やえごま油を作っているところがあるので注意しましょう。
バターは、その元となる牛乳を提供した牛がどんな生育状態で育ったかによって、アブラの良しあしが違ってきます。
もっとも良いのは、牧草で育って牛の乳から作られたグラスフェッドバターです。
オメガ3系脂肪酸やビタミンAを豊富に含んでおり、一番おすすめです。
しかし、非常に高価なので、使い続けるのは難しいと思います。
バターはある程度値段で判断して、あまりに安いものは避けるようにしましょう。
中鎖脂肪酸のアブラには、中鎖脂肪酸が60%程度含まれたココナッツオイルと、中鎖脂肪酸100%のMCTオイルがあります。
MCTオイルの原料はココナッツ油やパーム油ですが、できればココナッツ由来のものを選んでください。
胃がもたれやすくあまり食事が摂れないような人は、中鎖脂肪酸を食事にプラスすると良いと思います。
特に、腸にも優しいココナッツオイルがおすすめです。
ココナッツオイルは飽和脂肪酸も含まれていて加熱にも強く、いろいろと使い勝手がよいと思います。
無臭タイプも売られているので、1本あると便利です。
また、MTCオイルは、最初にたくさん摂るとお腹を壊すことがあるので注意してください。
まず最初は小さじ1杯から。
大丈夫であれば翌日は小さじ2杯、さらに大丈夫ならその翌日は小さじ3杯摂ってみてください。
それで大丈夫なら、もう量はあまり気にする必要はありません。
最初に便がゆるくなるようなことがあっても、慣れてくると元に戻るので、心配しなくても大丈夫です。
中鎖脂肪酸については、安全な原料で作られていることを表すJASマークがついているものを選ぶのがよいでしょう。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12とは?
肉をたくさん食べられない人は、どうしたらいいのか

肉をたくさん食べられない人は、どうしたらいいのか
◎不快症状(胃もたれ等)がある場合
肉や魚、卵、大豆製品を1食150g食べられない場合、まずはたんぱく質のおかずを「気持ちよくお腹いっぱい」になるまで食べてください。
それから、野菜や汁物、ごはんを食べて、少しでも胃もたれや膨満感を感じたら、その日の食事はそこで箸をおくようにしましょう。
その上で、たんぱく質の量を少しずつジリジリ増やしていきましょう。
昨日より少しでも増やせたらいい感じです。
もし、増やせなくても、日によっては減ってしまったとしても決して焦らずに、自分の身体の声を聞いて「気持ちよくお腹いっぱい」かどうか確認しながら、たんぱく質の量を増やしていってください。
酢の物や梅干し(ハチミツ不使用がおすすめです)など酸を含むものは、胃酸の分泌を促してたんぱく質の消化を助けてくれるので、一緒に食べると消化が楽になります。
胃もたれなどの不快症状がひどい場合は、食前に消化酵素のサプリメントを摂って、まだ足りない自前の消化酵素の分を助けてもらいましょう。
たんぱく質をある程度食べられるようになって自前の消化酵素が作れるようになってきたら、消化酵素のサプリメントは不要になります。
個人差はありますが、3か月から半年ほどで消化酵素から卒業できます。
その日が楽しみですね。
肉の形状については、最初は挽き肉からはじめると消化が楽だと思います。
ハンバーグや麻婆豆腐、ガパオライスなどの挽き肉の量を少しずつ増やしていってください。
ハンバーグには大根おろし(食物酵素)をのせてポン酢(酸)をかけるおろしハンバーグは、たんぱく質増量初期におすすめです。
たんぱく質増量初期の間は、まずは肉・魚・卵を食べて、最初のうちはたんぱく質のおかずだけでお腹がいっぱいになり、野菜が食べられなくなっても良しとしてください。
特に高齢の方は、肉より野菜をたくさん食べることが身体に良いと思ってらっしゃる方が多いように思います。
まったく野菜を摂らないのは問題がありますが、まずは肉を食べられるようになることのほうが大事です。
たんぱく質が食べられるようになってきたら野菜の量も徐々に増やしていきましょう。
なお、たんぱく質で胃もたれなどの不快症状があるタイプの人は、いきなり糖質を制限するのは厳禁です。
糖質に依存して解糖系の代謝でほとんどのエネルギーを産生している可能性がありますので、急に糖質を減らすとかなり具合が悪くなる場合があります
まず、たんぱく質や脂質の摂取量を増やすことを優先してください。
糖質のコントロールは、たんぱく質や脂質を食べても胃もたれしないようになってからです。
この順番を間違えないようにしてください。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12とは?
必要なたんぱく質量は、「気持ちよくお腹いっぱい」が目安です

必要なたんぱく質量は、「気持ちよくお腹いっぱい」が目安です
ここから、たんぱく質と脂質をしっかり摂るコツと注意点を、さらに具体的に挙げていきましょう。
私がおすすめするたんぱく質の量は、その人が「気持ちよくお腹いっぱい」になれるマックスの量です。
肉や魚、卵を中心に、足りない場合は大豆食品などをプラスして摂ってください。
食事中に少しでも胃もたれなど感じたら、すぐに箸をおいてください。
この量は、年齢や体重はもちろん、腸粘膜の状態や遺伝的要因まで、あらゆる要因ごとに最適な量が違います。
同じ人でも日によって違うでしょう。
つまり、必要なたんぱく質量は、自分で試行錯誤して見つけていくしかないのです。
“1日〇gは必ず摂りましょう”といった考え方は、その人のたんぱく質の消化吸収能力を無視していることになってしまいます。
非常に良くありません。
絶対にたんぱく質を無理して摂ろうとせず、食べていて気持ちがいい量をジリジリと少しずつ増やしていってください。
無理してたんぱく質の量を増やそうとすれば、体調も悪くなりますし、いつまでたってもたんぱく質を消化吸収できる身体になりません。
何より、不快なので続けられないでしょう。
焦らず、少しずつたんぱく質の量を増やしていきましょう。
ひとつ目安になる量は、1食150g程度の肉を食べられるかどうかです。
胃もたれせず、これくらいの量の肉を食べることができれば、まずは第1段階クリアと考えてよいでしょう。
より具体的な食事の内容は、肉を1食あたり150g食べても胃もたれ等の不快症状がない人・ある人で変わってきます。
それぞれについてさらに詳しく見ていくことにしましょう。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。
細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12とは?
たんぱく質が豊富な食品と食べ方の注意-2

たんぱく質が豊富な食品と食べ方の注意-2
◎卵
卵も非常に良い食品です。
卵のコレステロールを気にされる方がいますが、家族性の高コレステロール血症の方以外は、卵を食べてもコレステロール値は上がりません。
1日に3個くらい食べても大丈夫です。
ただし、卵のたんぱく質はアレルゲンとなりやすく、毎日食べていると抗体を作りやすくなってしまいます。
卵アレルギーにならないように、週に2日ほど卵を食べない日を作ってください。
おすすめは亜麻仁油と醤油をかけた温泉卵です。
肉を食べると胃もたれするという方でも、非常に食べやすいと思います。
◎大豆製品などの植物性タンパク質
大豆製品は良質なたんぱく質食品ですが、動物性たんぱく質に含まれているビタミンB12が含まれていません。
ビタミンB12は赤血球を作るのに必要な栄養素です。
赤血球は、神経伝達物質生成やエネルギー産生に欠かせない鉄を運ぶ重要な役割を果しているのですが、ビタミンB12が不足すると、赤血球の質が低下してしまうのです。
また、アミノ酸スコアといって、たんぱく質の質を表す成分表があるのですが、このスコアが動物性たんぱく質のほうが高く、植物性たんぱく質はやや落ちます。
ですから、まずは肉や魚、卵をメインにして、動物性たんぱく質の不足を補うものとして、大豆食品などの植物性たんぱく質を摂るようにしてください。
◎豆類に関する注意点
古くからよく食べられてきた豆類にも、たんぱく質は豊富です。
しかし、豆類を多食することはあまりおすすめできません。
レクチンといって、グルテンやカゼインのように腸粘膜を荒らす物質が含まれているからです。
ただし、納豆のように発酵している豆は大丈夫です。
レクチンの問題はまだあまり知られていませんが、今後出てくると思います。
豆類は旬のものを、適量食べるようにするとよいでしょう。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12とは?
たんぱく質が豊富な食品と食べ方の注意-1

たんぱく質が豊富な食品と食べ方の注意-1
たんぱく質が豊富な肉、魚、卵、大豆製品について、それぞれの特徴と注意点を挙げておきましょう。
◎肉類
肉の種類はどれでもかまいません。
鉄が多いのは牛肉、ビタミンB群補給には豚肉などとよく聞きますが、食べられる量が大事ですので、そのとき食べたいと思うものを選んでください。
ただし、毎日同じものを食べているとアレルゲンができやすくなるので、ローテーションで肉の種類を変えるようにしましょう。
部位についても、もも肉の次はむね肉など、ローテーションで食べるようにしてください。
豚の脂身や鶏の皮など脂質が多いところも気にせず召し上がってください。
無理して食べる必要はありませが、避ける必要もありません。
格安すぎる肉の場合、飼料の関係でアブラの質が悪くなっている場合があるのでおすすめできません。
ただし、高ければ良いというわけでもありません。
たとえば、A5ランク級の牛は糖質たっぷりのエサで育てられ、炎症を起こすオメガ6系脂肪酸のアブラが多い肉です。
おいしいサシは要注意なのです。
ステーキなら赤身肉をおすすめします。
なお、大豆ミートと呼ばれる代替肉は、ビタミンB12がまったく含まれていないので、本当の意味での肉の代替にはなりません。
◎魚介類
魚介類は、良質なたんぱく質と脂質が入った素晴らしい食品です。
できれば魚をたっぷり食べていただきたいところですが、調理が面倒なのと、可食部分が少ないため、1尾食べても肉に比べるとなかなか量が摂れないことが難点です。
ですから、まず初級者の方は、肉からたくさん食べるようにしたほうがはじめやすいと思います。
ある程度たんぱく質が食べられるようになってきたら、週に2、3回、魚を食べるようにするとよいでしょう。
私のおすすめは刺身です。
盛り合わせを買ってくれば調理の手間は要りませんし、たんぱく質量が加熱調理により目減りすることもありません。
アブラも良い状態で摂れるので言うことなしです。
1人前では足りないので、1.5人前くらい食べてほしいところです。
1人前を召し上がるのであれば、肉野菜炒めや納豆など、違うたんぱく質をプラスしてください。
煮物にすると調味料の糖質が増えるとか、塩焼きは塩分が高いとか、そういうことはあまり気にせず、まずは食べたい調理法でたくさん食べることを優先しましょう。
ただし、多くの魚には水銀の問題があり、食物連鎖によって大きい魚ほど含有量が多くなります。
水銀などの重金属は身体の代謝に必要な酵素の働きをブロックしてしまうため、さまざまな不調の原因となってしまいます。
日本人はもともと魚をよく食べるので諸外国に比べて体内の水銀の蓄積量が多い傾向があり、マグロなどの大型魚を毎日食べるのは問題があります。
多くても週に1回程度にしましょう。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12とは?
摂りたいアブラと避けたいアブラ-2

摂りたいアブラと避けたいアブラ-2
酸化したアブラがなぜいけないかといえば、人の細胞の膜はアブラで作られるため、それが酸化したアブラで作られてしまうと、膜がガチガチになって栄養素が取り込みにくくなるなど細胞の働きが低下してしまうからです。
その点、酸化していないオメガ3系脂肪酸が細胞膜の材料としてたくさんあると、細胞膜は柔軟になり、栄養素の取り込みもスムーズに行えます。
こうなってこそ、はじめてその人が持っている細胞の本来のパフォーマンスが発揮できるのです。
不飽和脂肪酸は光と熱に弱く、空気にふれるとどんどん酸化していきます。
何度も使いまわされた揚げ油などは非常に酸化しているので、外食産業などの揚げ物は注意が必要です。
家で揚げ物をする際は、その都度油を交換してください。
スナック菓子などのアブラも非常に酸化しているので、よくありません。
特に植物油脂や食用油脂と書いてある場合、製造段階ですでに酸化しているアブラですので摂らないようにしてください。
身体に悪いことで有名なトランス脂肪酸についても注意が必要です。
トランス脂肪酸とは、植物油に水素添加して構造を安定させる工程で発生する脂肪酸のことです。
トランス脂肪酸は人の身体で代謝できないので、口に入れてしまえば、プラスチックを食べているのと同じです。
摂取したアブラで細胞膜は作られるため、トランス脂肪酸による細胞膜へのダメージが、知らず知らずのうちに蓄積されていく恐れがあります。
アブラの種類について、最後にもうひとつ、中鎖脂肪酸にもふれておきたいと思います。
脂質の分類方法には、脂肪酸の炭素の数で分ける方法もあり、炭素の数によって大きく3つに分けられます。
炭素がずらずらと長くくっついているのが長鎖脂肪酸、中ぐらいの長さでついているのが中鎖脂肪酸、少ししかついていないのが短鎖脂肪酸です。
たとえば、亜麻仁油とえごま油は長鎖脂肪酸で、バターは短鎖脂肪酸というふうに分類します。
そして中鎖脂肪酸に分類されるのが、近年話題のMCTオイルとココナッツオイルです。
中鎖脂肪酸は、ほかのアブラと代謝経路がまったく異なるのが特徴です。
長鎖脂肪酸の場合、口から入ると腸からリンパに入り、心臓の近くまで行ってようやく血流に乗ります。
これに比べて中鎖脂肪酸は、小腸からすぐ肝臓に行くので、血流に乗るのが早く、すぐにエネルギーになります。
ですから、中鎖脂肪酸は、体力が落ちている人、食事があまり摂れない人におすすめのアブラです。
また、糖質過多・たんぱく質不足で消化酵素が足りず、肉が食べられないという人にもおすすめです。
特にココナッツオイルは、ラウリン酸など抗酸化作用を持つ成分が含まれており、腸に優しいので腸粘膜ケアとしても非常に良いアブラだと思います。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12とは?