食の乱れが心の乱れに

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食の乱れが心の乱れに

物質文明に慣らされた今日、食事が人の感性や情緒を育て、子どもの健全育成の基本であるという社会認識がもうひとつ欠如しているように思えてならない。

小児期から心豊かに育てられると、今、問題になっているような、情緒不安定な児童の増加、中学生による暴力行為や非行など、反社会的なキレる行動も少ないであろう。

厚生労働省が、平成13年度からスタートさせた、「健やかな親子21」の検討委員会報告書では、17歳の暴走などといわれ最近顕著に見られる思春期の逸脱行動を取り上げ、思春期特有の心の問題が深刻化し社会問題となっていることを指摘している。

また、思春期の保険問題は、幼少期の発達過程と関係深く、特に、乳幼児期の発達・体験の影響を強く受けることも明らかにされている。乳幼児期に大人から十分な愛情を受ける機会がないまま育つと、親となってからも子どもの気持ちや要求を読み取ることが苦手で、子どもを愛する方法がわからないなどの育児困難に陥ったり、児童虐待につながりやすいといわれている。つまり、子育てにおける、親や教育者、保育者の愛情の大切さである。

平成17年内閣府の「少年非行等に関する世論調査」、最近の少年による重大事件は、どのような経緯を持っている少年が起こしていると思うか聞いたところ、「保護者が教育やしつけに無関心な家庭の少年」を挙げた者が多く、家庭におけるしつけの大切さを示している。

非行はもとより複雑な要因が絡み合っているのであろうが、食の乱れが非行に結び付いていることは否めない事実である。非行に走る子どもたちの食事内容を見ると、例外なく朝食を食べない、食事らしい食事は学校給食だけで、家庭では食事をほとんどせず、外でスナック菓子やインスタント食品ばかり食べているといった実態が浮かび上がってくる。

その結果、栄養バランスは崩れ、いらいらして落ち着きがなく、付和雷同性が出てきて、非行に走るなどの問題が指摘されている。換言すれば、食の乱れが心の乱れ、そして非行に結び付いているのである。

従来、食とからだづくりの面が第一義的に考えられてきたが、これからは、食は人の感性、情緒、そして心を育てるなど、子どもの健全育成の基本であることを認識したい。
                                      「図解 食育より」

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