【認知症】家族は認知症をどう受け止めていくか

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認知症】家族は認知症をどう受け止めていくか
病名を告げられても、すぐには受け入れられないかもしれません。
認知症という病気は、そんなに簡単な相手ではないでしょう。
しかし、お年寄りに寄り添う介護の中に、答えはきっとあります。
 
≪受容に至る道は病気やお年寄りへの理解を深めるプロセス≫
 
もしや、という予感はあったとしても、現実に医師から「認知症です」と告げられて、すんなりと受け入れられる家族は少ないでしょう。
 
家族の心理は、混乱、拒絶、あきらめ、と段階的に変化をしますが、しばしば前の段階に戻ることもあり、揺れ動きます。
 
(1)  戸惑い・混乱の時期
それまでしっかりしていたお年寄りに不可解な言動があらわれたときの、戸惑い。
それでも、「昔からそうだった」「年のせいだ」と、家族は無理に納得させようとします。
 
いままでの家庭生活のリズムが壊れてしまうという不安感や、まさかそんな病気がわが家に起こるはずがないという、何の根拠もない期待感もあって、自分で自分を納得させようとするのですが、実際のところは、かなり混乱している時期です。
 
★お年寄りの症状を悪化させやすい家族の対応
 
・「いったいどうしたの」と詰問する。
・「何度、同じことを聞くの」といら立つ。
・「違うでしょ。ほんとはこっち」と、口うるさく訂正する。
・「もっとがんばらなくては」と、叱咤激励する。
・お年寄りの意味のわからない行動を「いやがらせ」と受け止める。
・人格の変化に対して、「こんなにひどい人だったのか」と嘆く。
・「放っておけば、元に戻る」と冷ややかにながめる。
 
(2)  怒り・拒絶の時期
認知症の症状が激しくあらわれてくると、家中が振り回されます。
せん妄や徘徊に生活リズムは乱され、最も影響を受ける介護者()は、精神的にも肉体的にも疲労が目立つようになります。
仕事のため、短い時間しか家にいない夫に訴えても理解が得られません。
介護者が最も孤立しやすいのが、この時期です。
 
介護者が、介護を放棄したり、在宅の介護は無理だと思うようになるのもこの時期です。
 
※せん妄・・・脳の機能が急激に下がるために、軽い意識障害が起こります。注意力が散漫になったり、睡眠と覚醒のリズムが崩れたりします。異常に興奮したり、奇声を上げることもあります。「強い寝ぼけ」と理解するといいでしょう。
※徘徊・・・本人には目的があっても、周囲には意味なく歩き回っているように見えます。認知障害が進むに従って、徘徊の頻度も高くなります。
 
★お年寄りの症状を悪化させやすい家族の対応
 
・「どうして自分だけが」という思いから、お年寄りを憎む気持ちになる。
・お年寄りのプライドを傷つける言葉を口にする。
・興奮するお年寄りと同じレベルで興奮して、やり返す。
 
(3)あきらめの時期
お年寄りの行動を正常に戻そうとする試行錯誤は、何も効果がないと気づき、あきらめの境地になります。
 
自分が怒ったりイライラすると、お年寄りに問題行動が起こることや、お年寄りが穏やかになって介護がラクになるのはどういうときか、経験的にわかってきます。
 
介護をするときも肩の力が抜け、一人でキリキリとがんばらずに、自然体で世話をしようと思うようになります。
そうなると、気持ちや行動に以前のようなとげとげしさがなくなって、他の家族からは理解や協力、いたわりなどが得られやすくなります。
 
(3)  受容の時期
認知症の人への理解が深まり、あるがままに家族の一員として受け入れられるようになるのが、受容の時期。
ある介護体験者の話をご紹介しましょう。
「医師から、お姑さんはいずれ穏やかになります、と言われましたが私には信じられませんでした。
でも、やっとわかりました。
私をののしっていた義母の、あのけわしい顔がウソのよう。
仏様のような表情になるんですね。
義母は、いまでは体の動きも悪くなり、食べ物を飲み込むのもむずかしい状態です。
話もしなくなりました。
でも、医師や看護師が、定期的に状態をみてくれていますし、このまま自宅で最期までみとりたいと思います」
認知症アルツハイマー病 より」
 
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ビタミンB12の老化防止効果
 
ビタミンB12の修理工・再生屋としての能力は、21世紀の日本が抱える最重要課題のひとつである老人問題に、今後、大きな光明をもたらすことは間違いありません。

ビタミンB12は、悪性貧血等に優れた効果があることは以前から知られていましたが、最近、傷ついた神経繊維の修復や神経の伝達物質の合成に関与していることがわかってきました。

従来、一度死滅してしまった脳細胞は、再生不可能とされてきましたが、近時、ビタミンB12によって、再生されることがわかってきました。
それが、末梢神経障害や認知症の治療に有効である事から、俄然注目を浴びるようになってきました。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者は、血液中にビタミンB12が少なくなっています。
そこで、認知症患者にビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽快するケースが多くみられるとの事です。

今や人口の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるに至ったのは、医療技術が飛躍的に向上した結果ですが、残念ながら、脳に関する医学がそれに追いついていないことも事実でしょう。
老齢化が進むにつれて、感情の起伏が少なくなる、いわゆるボケ症状が見られるケースが増えています。
これは、脳が萎縮する為に起こることで、同じように老人認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー症候群も、脳全体が萎縮して、大脳皮質に変化が起こることによります。

脳の萎縮を防止するためには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行なわれなければなりません。
ビタミンB12は、この蛋白合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
ビタミンB12について
子供たちの脳、集中力・学力向上、受験にビタミンB12