記憶を引き出しやすくする方法

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記憶を引き出しやすくする方法
 
人の名前などが思い出せなくなるというのは、おそらく前頭葉機能の低下と関係しています。
記憶というと、海馬や側頭葉の問題だと考えられがちですが、ごく簡単に言えば、これらは記憶を蓄えておくところです。
それをその場の状況に応じて引き出してこられるかということになると、前頭葉、もしくは前頭葉と海馬・側頭葉の連絡が問題になってきます。
 
記憶を引き出しやすくする方法は大きく分けて三つあると考えています。
 
まず一つ目は繰り返し思い出すこと。
たとえば、ある人の顔をみたときに「この人は○○さん」と思いだす経験を重ねていくと、その名前は反射的に出てくるようになります。
 
二つ目はファイル化すること。
「マジック7」と呼ばれる現象(人間が一時的に記憶できる言葉や数字などの要素は、多い人で7つ、少ない人で3つ、5±2が標準的と言われていて、それ以上はどうしても忘れてしまう)があるように、私たちが単純に覚えられることは意外なほど少ないものです。
ところが、ファイル化すればもっとたくさん覚えられます。
 
ファイル化というのは、次のように考えてみると分かりやすいでしょう。
たとえば、セ・リーグパ・リーグにファイル化します。
次にセ・リーグにはこういうチーム、パ・リーグにはこういうチームという風にファイル化します。
さらに「このチームの内野手にはなんという選手がいる」という風にファイル化します。
そうやってファイル化していけば、より多くの選手の名前を覚えていることができるし、記憶を引き出すことも容易になります。
 
三つ目は、記憶を引き出すときの“手がかり”を増やすことです。
たとえば、毎日同じ部屋でたくさんの人と会い、同じような話をしていると、誰が誰だか分からなくなってしまいますが、場所を変えて会えば「どこそこでお会いした○○さんという風に、記憶を引き出すときの手がかりが一つ増えます。
さらに「一緒に何々をした」とか、「何々をプレゼントした」とかいう条件が加わってくると、さらに記憶は引き出しやすくなります。
 
記憶を引き出しやすくするには、このどれかをしておくことが非常に重要で、逆に言えば、どれもしていなければ思い出せなくなって当然です。
私たちの脳は、見た情報、聞いた情報がすべてとりあえず記憶されるようにできています(覚えたつもりもないようなことが、ふとした拍子に出てきたりするのはそのためです)
ところが、高次脳機能を使って引き出せるようにしておかないと、必要なときにパッと引き出すことができないのです。
 
記憶力というと、無意味に並べた数字や記号を何個覚えていられるかというような短期記憶の力が注目されがちです(そういう力は、まさに漢字の書き取りや計算ドリルなどによって鍛えられます)が、本当に大事なのは、こういう反復練習、ファイル化、手がかりづくりの努力をどれだけしているかということです(これはおそらく、私たちがインターネットやモバイルを使い慣れることによって、もっともしなくなっていることの一つです)
 
毎日漫然とたくさんの人と会っている人は、そういう努力が完全に習慣の中から抜け落ちてしまっている場合があります。
それで最初は、ファイル化していなかったり、手がかりをつくっていなかったりするから思い出せないのですが、そのうちにファイル化したり、手がかりを頭の中で統合して記憶を引き出したりすること自体が苦手になってきます。
それをするには思考のコーディネートが必要ですが、その機能が低下してしまいます。
そうすると、最近あった人や知った物の名前はさっぱり思い出せない、という状態になっていきます。
「フリーズする脳 より」
 
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≪ビタミンB12で脳の機能低下防止と対策!≫
 
筋肉が動くように脳から指令を伝える神経が、正常に働くためには、いくつものビタミンB群の仲間が必要です。
筋肉や神経を動かすエネルギーをつくるのがB1神経伝達物質の生成にはたらくのがB6、そしてB12の役目は、神経細胞内の核酸たんぱく質などを合成したり、修復することにあります。
どのビタミンが不足しても神経は正常に働いてはくれません。
 
脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成、核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
熟年の人達が正確で、いろいろな状況下で“成熟した”判断を行い、好ましい結果を得ることができるのは、そのためであろうと思います。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12です。
 
現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
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