運動が脳に効く理由

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運動が脳に効く理由
≪マウスによる実験は運動が脳を活性化させることを証明≫

運動が脳にいい影響を与えることは、マウスの実験によって明らかにされています。
1990年代に、よく運動させたマウスの脳を解剖してみると、海馬に多くの神経細胞が新しくできている(神経新生)ことが発見されて話題になりました。
そのマウスは神経細胞が増えただけでなく、記憶力も増進することがわかっています。

これ以降、「運動が脳の活性化に役立つ効果がある」と言われるようになり、運動と脳に関するさまざまな研究が行われています。

2010年には東京大学の久垣辰博教授の研究によって、年をとったマウスでも適度な運動をしていると脳が刺激されて、脳内の神経伝達物質(アセチルコリン)の分泌量が増え、海馬の神経細胞の分裂が活発になることが明らかになりました。

この実験では高齢のマウス(生後2年以上)を、回し車のある(走ることができる)ケージと、回し車のないケージで、それぞれ3日間飼育し、海馬の神経細胞の状態を調べています。

すると回し車があったケージで自由に走っていたマウスは、平均720個の神経細胞が分裂していたのに対し、回し車がなく十分運動ができなかったマウスは平均298個と、増殖率にかなり差があることが明らかになりました。
運動によって神経伝達物質であるアセチルコリンの分泌量が増え、海馬が刺激されたためと考えられています。

このように、マウスでは「運動が脳を活性化させる」という研究結果がたくさん出て、科学雑誌には最新の情報がたくさん掲載されています。

とはいえ、マウスの実験結果がそのまま人間に当てはまるかというと、それははっきりしていません。
ただ、習慣的に運動しているほど元気な人が多く、頭もしっかりしているということから、脳やからだの老化予防には運動がいいと言われているのです。
「40歳から『衰えない脳』をつくる 7つの習慣 より」

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≪ビタミンB12の老化防止効果≫

食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。

また、現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。

近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。

長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。

ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。

ビタミンB12とは?
http://www.endokoro.com/
<参考記事>
http://www.endokoro.jp/blog/?page_id=168
http://www.endokoro.jp/blog/?page_id=173