脳の血管障害にはこんな栄養成分が必要

イメージ 1
脳の血管障害にはこんな栄養成分が必要
 
脳卒中(脳血管障害)
 
動脈硬化などの血管障害が脳でおこり、血液の流れが悪くなることによって、意識障害やまひなどを発症することがある病気です。
脳動脈が破れて出血する脳出血と、脳動脈が詰まって血液の流れが妨げられる脳梗塞動脈瘤が破裂して脳をおおう軟膜とくも膜の間で出血がおきるくも膜下出血があります。
脳梗塞は、脳の血管でできた血栓(血のかたまり)が詰まって起きる脳血栓と、脳以外の場所でできた血栓が脳に運ばれ、詰まってしまう脳塞栓に分けられます。
また、くも膜下出血は、先天的な脳の動静脈異常のために、比較的若い年齢の人に発生することもあります。
脳卒中のなかでは最も死亡率が高く、発症直後の緊急処置が必要です。
 
脳卒中の再発を防止するには、血圧のコントロールが最も大切で、塩分や脂肪の摂取を控えるなど、食事への配慮が、やはり重要なポイントです。
また、予防のためには脳卒中の成因である動脈硬化、さらに高脂血症を防ぐことが第一です。
 
脳卒中に効く栄養成分
EPA DHA ナットウキナーゼ グリシニン レシチン タウリン シトステロール 硫化プロピル アリシン スコルジニン エリタデニン 食物繊維 β-カロテン クロロフィル ビタミンB群・C・E コリン オレイン酸 γ-リノレン酸 カリウム マグネシウム カゼイン CPP ボリフェノール セサミノール 大豆サポニン
 
脳梗塞には、食物繊維とEPA、DHAを豊富にとり、また脳出血には、タンパク質、食物繊維、ビタミン類を不足させないことが大切です。
 
認知症
 
加齢による物忘れではなく、脳の神経細胞が失われておこる症状で、脳血管性のものとアルツハイマー型があります。
 
脳血管性の多くは、脳梗塞脳出血などで血流が途絶えた部分の神経細胞が壊死しておこります。
脳卒中の後遺症の言語障害やまひなどがすでにあり、突然、ぼけ症状が出る場合が多く、ぼけとしっかりしている状態が混在します。
 
アルツハイマー型は、脳の神経細胞が破壊され、脳が萎縮する病気です。
脳血管性に比べゆっくり進行し、失語症や徘徊など重度の症状が現われます。
脳の神経伝達物質をふやす薬の早期服用で、進行を遅らせることが可能と考えられています。
 
認知症に効く栄養成分
EPA DHA ビタミンB群・C・E 葉酸 コリン ギンコライド カテキン レシチン
 
老人性のぽけに、レシチンが有効という報告があります。
また、原因がはっきりしないとされているアルツハイマー病について、「低脂肪・低コレステロール食をし、EPAやDHAの多い新鮮な魚を多くとること。
また、シスチントメチオニン2種類のアミノ酸を欠乏させないように注意することが大事。
アメリカではこの2つの含硫アミノ酸を欠乏させがちな人にアルツハイマー患者が多いと推論されている」と報告されています。
そのほか、タウリン、ビタミンCがアルツハイマー病に有効な成分としてあげられています。
「からだに効く栄養成分バイブル より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。

現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には広く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。

ただし、おもしろいことに、納豆やみそ、たくあんなど、日本に古くからある保存食には、植物性でも例外的にビタミンB12が含まれています。
これは、発酵の過程でビタミンB12が作られるためと考えられます。
 
ビタミンB12について