内分泌・代謝の病気②(高脂血症、甲状腺機能障害)にはこんな栄養成分が必要

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内分泌・代謝の病気②(高脂血症甲状腺機能障害)にはこんな栄養成分が必要
 
 
血液中には、コレステロール中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸4つの脂質があります。
これらのうちひとつだけでも血液中に異常に多く存在する状態を、高脂血症といいます。
高脂血症はそれ自体、自覚症状があるわけではないのですが、放置しておくと、高血圧、動脈硬化痛風、糖尿病の原因や誘因となります。
さらに動脈硬化が進むことで、脳血管障害や心筋梗塞をひきおこす可能性も大きくなります。
したがって高脂血症は、定期健診を受けて早期発見することが大事ですし、発見された場合は、たとえ自覚症状がなくても長期の根気よい治療が必要です。
 
コレステロール血症の場合は、動物性脂肪や卵を控え、野菜や海藻、果物、キノコなどを多くとり、ジョギングなどの軽い運動を日常的に取り入れましょう。
 
中性脂肪が高い場合は、摂取総エネルギーが関係します。
脂肪をとらなくても高エネルギーを摂取すると上昇するので、腹八分目と運動を心がけて、標準体重を維持することが大切です。
 
高脂血症に効く栄養成分
キチン・キトサン グリシニン EPA DHA リノール酸 リノレン酸 大豆サポニン オリゴ糖 食物繊維 ビタミンC マグネシウム β-カロテンレシチン エリタデニン
 
糖質とアルコールの過剰摂取は中性脂肪を高めます。
糖質のなかでも特に、砂糖、果糖、ブドウ糖のように甘い糖が中性脂肪に変わりやすいので、できるだけ控えます。
アルコール等類はどんな種類でも過飲はいけません。
 
えびやかにに含まれるキチン・キトサン、大豆に含まれるタンパク質のグリシニン、海藻やきのこ、こんにゃく、大豆に含まれる食物繊維、EPAやパルミチン酸がコレステロールを低下させると報告されています。
 
甲状腺機能障害≫
 
甲状腺から分泌されるホルモンが何らかの原因で過剰に分泌される甲状腺機能亢進症と、逆にホルモンが欠除するか不足した場合の甲状腺機能低下症があります。
前者のおもな症状は動悸、息切れ、発汗、体重減少、下痢などで、眼球突出もあらわれます。
バセドウ病は機能亢進症のひとつです。
 
後者は皮膚が乾燥し、寒がり、全身倦怠感、体重増加などがあらわれ、小児期には発育不全や知能障害がおこります。
 
食事療法は、機能亢進症にはエネルギー、タンパク質、ビタミンは充分に補給し、甲状腺ホルモンの原料となるヨウ素(ヨード)を制限します。
ヨウ素はいろいろな食品に含まれていますが、最も多いのは海藻です。
 
機能低下症は摂取エネルギーと脂肪を制限します。
コレステロール値が高い場合は動物油を、中性脂肪値が高い場合は砂糖、果糖、アルコールを控えます。
 
甲状腺機能障害に効く栄養成分
機能亢進症―タンパク質 ビタミン類 特に水溶性ビタミン(ビタミンB群 ナイアシン 葉酸 ビオチン パントテン酸 ビタミンC)とビタミンA
「からだに効く栄養成分バイブル より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。

現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には広く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。

ただし、おもしろいことに、納豆やみそ、たくあんなど、日本に古くからある保存食には、植物性でも例外的にビタミンB12が含まれています。
これは、発酵の過程でビタミンB12が作られるためと考えられます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。

ビタミンB12について