ほうっておけば筋力は年齢とともにどんどん減っていく

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ほうっておけば筋力は年齢とともにどんどん減っていく
 
最大酸素摂取量とともに大切なのは筋力です。
筋力は、健康な人でも、普通の生活をしているだけでは、当然のことながら、年齢とともに落ちていきます。
筋力が年とともにどう衰えていくかについては、いろいろな研究が行われています。
 
体の部分によっても違いますが、腕など上半身の筋力よりも、太ももなど下半身の筋肉が衰えやすいのです。
 
たとえば30歳から65歳で、腕の筋力は男性が30歳のときの78%、女性が85%に、脚の筋力は男性65%、女性69%に減ってしまいます。
脚の筋肉は30年で30%以上減ってしまうことになります。
 
ことに脚の筋力でも前側の低下が著しいのです。
日本人4000人を調査したところ、太ももの後ろ側の筋肉は、男性のほうが女性より衰えが大きいのです。
しかし、それでも男性で20歳から80歳までで、10%程度とそれほど衰えません。
ところが、太ももの前側の筋肉は男女ともに40%以上も衰えています。
 
前側の筋肉は、歩いたり階段を上るなど、太ももを前に出したり膝を上げたりするときに使う、日常生活に必須なものですが、その筋肉の衰えが大きいのです。
そのために、高齢者の歩き方などを見るとおわかりのように、脚を上げることができずに、すり足になってしまい、そのために転びやすくなるのです。
 
腕の筋肉については、女性はそれほどではないのですが、男性は前側も後ろ側も極端に落ちています。
どちらかといえば、後ろ側の筋肉(ものを突き放すときに使う筋肉)よりも上腕の前側の筋肉(ものを引き寄せるときに使う筋肉)のほうの衰えが大きいようです。
また、加齢とともにお腹の周りに脂肪がつきやすくなり、ぽっこりと出てきます。
それは腹筋が減ってしまうからです。
腹筋は80歳近くになると、20歳の頃の60%と、40%も減ってしまいます。
 
それぞれ体の部位によって差はありますが、全体的に筋力は50歳を過ぎるとその低下が著しくなります。
それでいながら、脂肪の量は年齢が上がるにつれてふえていきます。
 
筋肉がへって体重がふえるとなれば、それだけ贅肉がつくことになり体の動きは鈍くなりますし、動かすのも億劫になってしまいます。
ますます動かなくなり、筋力は加速度的に低下してしまいます。
ことに脚の筋肉が減れば、歩くのが大変になり、大変になれば、歩かなくなるという悪循環で、ますます歩けなくなっていくことになります。
 
高齢になればなるほど、できるだけ歩いたりして、筋力をいかに保つかが大切になります。
 
       50歳を過ぎると、筋力の衰えは大きくなる
       ことに太ももの筋肉が衰えやすいので、膝痛、腰痛を防ぐためにも太ももの筋肉を鍛える
       痛みなどが出ると歩くのが困難になり、ますます歩かない、筋力が衰えるという悪循環にはまってしまう
「いつまでも『老いない脳』をつくる10の生活習慣 より」
 
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≪ビタミンB12で脳の機能低下防止と対策!≫
 
筋肉が動くように脳から指令を伝える神経が、正常に働くためには、いくつものビタミンB群の仲間が必要です。
筋肉や神経を動かすエネルギーをつくるのがB1神経伝達物質の生成にはたらくのがB6、そしてB12の役目は、神経細胞内の核酸たんぱく質などを合成したり、修復することにあります。
どのビタミンが不足しても神経は正常に働いてはくれません。
 
脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成、核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
熟年の人達が正確で、いろいろな状況下で“成熟した”判断を行い、好ましい結果を得ることができるのは、そのためであろうと思います。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12であります。
 
現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12について