ドーパミンとノルアドレナリンをコントロールするセロトニン

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適度なストレスで、ノルアドレナリン神経がある程度働いている状態であれば、いい刺激になり、注意力や集中力があります。
 
しかし、ノルアドレナリン神経がうまく機能せずに暴走すると、パニック障害のように、たいしたことでもない場面でも、危機に対するかのような反応を起こしかねません。
たとえばパニック障害では、窒息もしていないのに窒息しているかのように、脳が勘違いをして、呼吸が速くなるという現象を起こしてしまいます。
 
最近では、パニック障害などに効果があるということで、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)がよく使われます。
この薬は主にうつ病に使われますが、セロトニン神経を活性化する作用があります。
つまり、直接にノルアドレナリンに作用するのではなく、セロトニンの量を増やすことによって、結果的にノルアドレナリン神経をコントロールして、ノルアドレナリンが分泌しすぎないようにするのです。
 
ノルアドレナリンドーパミンも、必要に応じて、適度に分泌されて働いていればいい状態なのです。
ドーパミンもノルアドレンリンも多く出過ぎると、暴走します。
逆に、少ないと、また問題で、活力が失われるなど、うつ病とのかかわりが指摘されています。
 
ドーパミン神経やノルアドレナリン神経が誤作動を起こさないようにコントロールしているのが、セロトニン神経なのです。
 
ドーパミン神経が暴走して「快」に引きずられてしまうと依存症になり、それがなければ生きられない状態になったりします。
ノルアドレナリン神経が暴走すればストレスに押しつぶされそうになります。
どちらに対しても、ブレーキをかけて、心が安定した状態に戻すのがセロトニン神経なのです。
 
セロトニン神経が活性化することによって、ドーパミン神経とノルアドレナリン神経が適度に働く状態がつくられるのです。
「心も脳も元気になるストレス整理術! より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12とは…?
 
ビタミンB12の研究初期は、ビタミンB12といえば悪性貧血、悪性貧血といえばビタミンB12といわれました。
しかし、現在のビタミンB12は、神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調 ―手足の痺れ・麻痺・痛みなど― はもちろん、中枢神経 ―脳・脊髄― の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
ビタミンB12について