江戸庶民の生活が「セロトニン的な幸せ」

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江戸庶民の生活が「セロトニン的な幸せ」
 
セロトニン的な幸せ」は、「ドーパミン的幸せ」のような何かを手に入れたときの満足ではありません。
モノやおカネを手に入れることが目標ではなく、ターゲットは人です。
「誰かのために」で、その誰かが喜んでくれると自分がうれしくなるといった幸せです。
 
セロトニン的な幸せは、江戸庶民の生活のイメージに通じます。
 
最近は、中高年を中心にして、時代小説がよく読まれています。
チャンバラ小説としての面白さもありますが、それだけでなく、人情小説としての魅力が大きいのです。
長屋の人たちが貧乏ながらもお互いに助け合って、必死に生活している姿が描かれています。
もちろん、悪役も出てきますが、主人公や周囲の登場人物たちの人情のりやりとりが魅力にもなっているのです。
 
庶民の生活の場である長屋などは、路地も部屋も狭く、大声で話せば隣の家の話し声が聞こえてしまい、どの家が何をしているのかも筒抜けでした。
庶民は、そんな狭い空間でお互い困ったときには助け合って生活していたのでしょう。
まさに触れ合うようにして生活していたからこそ、はぐくまれた人情ということができるのではないでしょうか。
 
実際の江戸庶民の生活がどうだったかは、わかりません。
生活環境としては、いまから見れば、モノがない、かなり貧しい生活だったでしょう。
しかし、江戸の庶民の生活は、貧しくても、心は豊かだったのではないかと想像するのです。
 
今の日本人は物質的には、欲しいものの多くを得てモノに囲まれ豊になりました。
ある程度ドーパミンを満足させるような幸せは獲得したのではないでしょうか。
だからといって、「心から幸せなのか?」と問われたら、「いま自分たちは本当に幸せなのか?」と迷いはじめているのではないでしょうか。
 
ドーパミンをどんどん分泌させて、欲望を追いかける、ドーパミン神経にずっと駆られているような生活が本当に幸せなのでしょうか。
たしかに、欲望が充足されたときに、一時的な快楽はあります。
しかし、それを繰り返していても、心の安定は得られないのです。
 
それでは、何が幸せなのかと考えたときに、四季の移ろいを大切にする人々の人情など、いいイメージを重ねすぎているのかもしれませんが、江戸時代の庶民の生活を思い浮かべるのです。
「心も脳も元気になるストレス整理術! より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
◆ビタミンB12とは…?◆
ビタミンB12の研究初期は、ビタミンB12といえば悪性貧血、悪性貧血といえばビタミンB12といわれました。
しかし、現在のビタミンB12は、神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調 ―手足の痺れ・麻痺・痛みなど― はもちろん、中枢神経 ―脳・脊髄― の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
ビタミンB12について