肥満を防ぐために

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肥満を防ぐために
 
アルツハイマー病と肥満の直接的な関係を示すデータはありませんが、肥満の人の食生活に問題の多いことはよく知られています。
 
肥満は、アルツハイマー病に限らず高コレステロール症をもたらし、また細い脳動脈を荒らす糖尿病を発症させたり、骨折を起こすきっかけともなります。
また、腰やひざ関節の病気にも関連するほか、心臓への負担が大きくなる、動作が遅くなることによる交通事故のリスク増加などがあり、どこをとってもよいことがありません。
 
肥満の原因は「食べ過ぎ」につきます。
内分泌腺の病気による肥満もありますが、これは肥満の全体のせいぜい5%程度に過ぎません。
肥満の大部分は病気ではなく、食べすぎと運動不足が原因です。
 
私たちが食事から摂取したカロリーは脂肪分として体内に貯蔵されます。
継続的な運動や飢餓状態など、体が必要としたときに初めて「遊離脂肪酸」として血液中に溶け出されてエネルギーとして活用されます。
 
食事によって摂取したカロリーが消費するカロリーより多いと、あまったカロリーは体に蓄積されていきます。
通常は、消費するカロリーにあわせて食物をとるように人間の体は調節されているのですが、この調節の仕組みがくずれると肥満になっていきます。
 
人間が必要なカロリーは、年齢や性別、運動量などによって異なります。
大食でも標準体重を保っている場合は過食とはいえないし、小食でも体重が増加してしまう場合は、その人にとっては過食といえます。
 
また、1日の摂取カロリーは一緒でも、食事の取り方で肥満への影響は異なります。
食事の回数が少なく、かつ1回の摂取カロリー量が多いと肥満につながりやすいとされています。
朝食を取らない人が太りやすいのはこのためで、また、遅い時間の食事や就寝直前の食事が肥満の原因になることはよく知られています。
また、糖質(炭水化物)の摂り過ぎは肥満になりやすいものです。
食事は少なくとも1日に数回(理想的には3回、規則正しく)取るほうが望ましいでしょう。
 
肥満を防ぐためには、摂取するカロリーを減らし、運動で消費するようにします。
 
運動は、一般的には20分以上の有酸素運動などが推奨されています。
しかし、有酸素運動の消費カロリー数はそれほど高いとはいえません。
よく言われることですが、体重が60kgの人が30分ジョギングをしても、せいぜいおにぎり1個分程度のカロリーしか消費できないのです。
それに、忙しい現代人にはなかなか時間のねん出が難しいものです。
運動よりは、食事によるカロリー制限の方が、近道だと言えるでしょう。
 
いうまでもないことですが、若い女性がよく行うような自己流の食事制限や、極端な粗食が、健康に非常な悪影響を及ぼします。
たんぱく質やビタミン・ミネラルは体の組織の再生に不可欠なものです。
摂取を減らすべきは炭水化物と脂肪です。
特にたんぱく質は、十分に摂取するようにしましょう。
 
いうまでもなく肥満は初期に防ぐことが望まれます。
肥満傾向がある人は2030代から予防に努めるようおすすめいたします。
しかし、今からでも手遅れということはないので、食生活を改めていただきたいものです。
「ボケる人、ボケない人の生活習慣 より」
 
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≪ビタミンB12の老化防止効果≫
 
食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
また、現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働きます。
また、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
ビタミンB12について