アルツハイマー病を予防する食品とは

イメージ 1
アルツハイマー病を予防する食品とは
 
アルツハイマー病を発症している人に欠乏している栄養素は、病気の進行を促進する活性酸素や慢性炎症、血管因子と関係するものです。
アルツハイマー病の患者さんは、こうした危険因子を抑える働きをする成分を多く含んだ食品を摂る必要があります。
 
細胞を老化させる活性酸素は、老齢になると増加していきます。
とりわけ脳は、酸素とブドウ糖を大量に必要とするため、活性酸素が蓄積されやすい臓器です。
私たちの体は、活性酸素によって細胞が酸化し、新陳代謝が妨げられることによって老化が起こります。
 
これに対して抗酸化作用を持つのが、ビタミンC、ビタミンE、βカロチンであり、これらを多く含んだ食品を積極的に摂ることをお勧めします。
 
果物や野菜の多くがビタミンCを含み、緑黄色野菜にはビタミンE、βカロチンが多く含まれます。
とくにかぼちゃ、しその葉、ホウレンソウ、パセリにはビタミンEが、春菊や小松菜などにはβカロチンが豊富です。
ごまやナッツ類(アーモンドや落花生)にもビタミンEが含まれ、胚芽米はより効果的にビタミンEを摂取することができます。
また、緑茶にも抗酸化作用のあるフラボノイドが含まれます。
 
アルツハイマー病の人の脳に現れる老人斑では炎症反応が起こり、活性酸素が生じています。
この炎症を抑える働きをするのが、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などの不飽和脂肪酸を含む食品、つまり魚類です。
 
また、アルツハイマー病と脳血管性認知症との関連が注目されている今、欠陥因子に働きかける栄養素についても意識したいところです。
脂質や抗酸化物、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12などの栄養素がそうですが、これらもまた魚類には豊富に含まれています。
 
とりわけカツオやサバ、アジ、サンマ、イワシなどの青魚はエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含んでいます。
これらの栄養分は調理法によって変化することはありません。
ぜひ食事に魚を多く取り入れて、脳の老化予防に努めましょう。
「ボケる人、ボケない人の生活習慣 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
≪ビタミンB12の老化防止効果≫
 
食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
また、現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働きます。
また、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
ビタミンB12について