「ぼけ予防10カ条」⑤転倒に気をつけよう。頭の打撲はぼけを招く ⑥興味と好奇心をもつように

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「ぼけ予防10カ条」⑤転倒に気をつけよう。頭の打撲はぼけを招く ⑥興味と好奇心をもつように
 
⑤転倒に気をつけよう。頭の打撲はぼけを招く
 
アルツハイマー病の危険因子として、内外の調査で判明していることがあります。
それは、頭部外傷の既往です。
 
ひとくちに「頭部外傷」といっても、脳の組織に損害を与えない「脳震盪」や、脳の組織に損傷を与える「脳挫傷」があります。
また、意識消失の有無などその重症度にはいろいろ差があります。
全般に頭部のケガには注意が肝要です。
 
頭にケガをした場合でも、直後は特別の外傷がなかったのに、2週間以上もたってから急に症状が出る場合があります(慢性硬膜下血腫)
 
転倒を避け得る方法はありませんが、ふだんから運動をして、身軽に体を動かせるようにしておくことが望まれます。
つまり、転倒に際し、できるだけ頭部を打たないように身をかわすなど、敏感に反応できるように、ふだんから鍛えておくことが大切です。
また、家庭内では段差を少なくし、すべりやすい所にマットを敷くなどの工夫をする、薄暗い場所でつまずかないように照明をつけるなどの対策が望まれます。
 
⑥興味と好奇心をもつように
 
興味も好奇心も前向きの積極的な注意の持続を必要とします。
したがって、自分のライスタイルに興味と好奇心をもっていることはぼけの防止につながるといってよいのです。
 
私たちの心の体験として、没頭体験と見通し体験があります。
没頭体験とは、一つのことに熱中していく体験で、新しい技術を習得するときなどに経験します。
見通し体験とは、自分の現在の作業や行為がどのような結果を生むのかを推測するもので、これによって私たちは自分を客観視して、必要ならば軌道の修正を行います。
若年期には没頭体験がより多く、高齢期には少なくなります。
しかし、見通し体験ばかりが多くなって没頭体験がなくなるのは考えものです。
没頭体験には、なんといっても興味と好奇心が必要な条件になります。
 
趣味やボランティア活動、あるいは社会参加は脳の活性化につながり、ぼけの予防に大切な役割を果たすことになるでしょう。
「ボケる人、ボケない人の生活習慣 より」
 
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≪ビタミンB12の老化防止効果≫
 
食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
また、現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働きます。
また、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
ビタミンB12について