寿命は病気と関係ない

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寿命は病気と関係ない
 
どうすれば元気老人になれるのか。
東京都健康長寿医療センターは、その秘密を長年にわたって解明しようとしてきました。
 
 研究方法はさまざまなものがありますが、採用したのは疫学という研究分野でよく使われている追跡調査という方法です。
 
 追跡調査とは、ある程度まとまりのある人口の集団を対象にして、データを集めながらその後の健康状態を追っていくものです。
 
 追跡調査の結果に基づいて、何が健康寿命にプラスになり、何がマイナスになるのかを要因ごとに整理しました。
 
 健康長寿には、生活習慣をはじめ、心理的、体力的、身体的な要因など、さまざまな要因がからみあっています。
 
ここで注目したいのは、健康長寿にプラスになる要因です。
それには、三大条件があります。
一つは、血液中のアルブミンコレステロールの値が高いこと。
これは、栄養状態が良好であることを示しています。
コレステロールの値が高いほうがいいということは、まさに一般の医学的な常識を覆す結果でした。
二つ目は、筋力などの体力が強いこと。
そして三つ目は、何らかの仕事や社会活動を続けていることです。
 
喜ばしいことに、この三大条件については、本人の意識によってある程度カバーすることができます。
いい換えれば、私たちは心がけしだいで、いくらでも元気老人になれるのです。
 
健康長寿にとって、病気の影響力は意外に小さいということもわかりました。
 
たとえば、心臓病、脳卒中、糖尿病など既往があるという意味で、常識的に考えれば健康長寿には大きなマイナスになるはずです。
ところが、実際にはそれほどのマイナスにはなっていませんでした。
あくまでも全体の平均から見た結論ですが、個々の疾患は高齢者にとって、それほど致命的な問題ではないというわけです。
 
もちろん、そうした病気をしないに越したことはありません。
なかには、高齢期になって持病が重症化する人もいるでしょう。
それによって早く亡くなることもありますから、いうまでもなく、病気を避けることが重要なことは間違いありません。
 
しかしながら、一病あるいは二病を持っていても、それをしっかり治療していれば、元気で長生きはできます。
いわば、高齢期になったら、病気によるダメージよりも、むしろ、体力やかむ力の低下をなるべく防ぎ、栄養をとり、社会的な活動をすることで、老化を防ぐことのほうが、ずっと重要であるということです。
 
事実、心臓病や糖尿病にかかっていないのに、早く亡くなる高齢者もいます。
一方で、生活習慣病を抱えながら、平均以上に長生きする人もいます。
 
「病気になりさえしなければ、自然と長生きできる」という考えは誤りだということを、肝に銘じてほしいのです。
 
病気と老化――元気で長生きするためには、この二つをしっかりと認識しておくことが大切です。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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   認知症とビタミンB12の関係の本当のところは?
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ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12葉酸
 
ビタミンが欠乏すると、記憶障害、無気力、集中力の低下、妄想、錯乱の症状が出ることは事実です。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者の血中ビタミンB12は、通常の人より少ないそうです。
認知症患者に、ビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽くなると言われています。
 
老人の認知症3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク(アミロイドβタンパク)合成、核酸合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、タンパク(アミロイドβタンパク)合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
さらに、ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経の働きを助けます。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると神経過敏などの症状が起こりやすくなるのです。
脳や神経とも関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。

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残念ながら現代社会に生きる私たちは、栄養的に見るとかなり厳しい環境に生きています。
まず、野菜は昔と変わらぬ色や形をしていますが、栄養価は、ずいぶん非力になっています。
今のニンジンは、50年前の8分の1から20分の1にまで低下していると言われています。
 
化学肥料や農薬などが使われ、ハウス栽培によって旬がなくなり、また、収穫後の輸送・陳列・保存、こうした時間の経過、さらに調理することで栄養価が消失します。
果実なども栄養価が未熟なまま出荷され、また畜産物や海産物も例外ではありません。
 
私たちは今の環境の中で最善の方法を模索するしかありません。
大切なのは、毎日、ちゃんと噛んで食べること。
よく噛んで食べることは脳の発達によい、ということは科学が証明しています。
まずは食事・生活習慣を見直し、「栄養価の補充」としてサプリメント(栄養補助食品)を活用してみてはいかがでしょうか。
 
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