「S欠乏脳」-⑦コレステロール値を上げる食生活を!

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「S欠乏脳」-⑦コレステロール値を上げる食生活を!
 
「S(セロトニン)欠乏脳」の方は、低コレステロールに要注意!
好きなものを食べて燃料補給をしてください!
 
「健診でコレステロール値が高くなっていますと注意されました」と答える方が多くみえます。
 
健康情報が氾濫する中で、よく悪党にされているのがコレステロールです。
 
しかしコレステロールは、もともとは私たちの生命の維持に、なくてはならないものなのです。
コレステロールは脂肪の一種なのですが、私たちの脳を含む体の基本単位である細胞膜の原材料でもあるのです。
 
さらに、脳内エネルギーのセロトニンドーパミンが、具合よく働くには、コレステロールが必要であることもわかっています。
そのため、コレステロール不足は脳内エネルギーを枯渇させ、万病のもとになります。
 
「S欠乏脳」の状態の時、健康長寿のために食事上、気をつけるべき点は3つ。
 
     食べたい時に食べる
     肉でも魚でも食べてかまわない
     疲れている時にはスイーツもしっかり食べる
 
「S欠乏脳」の方は、「うつ」状態になりやすい傾向にあります。
「うつ」状態では胃腸の調子も悪くなります。
食べることに喜びを見出せなくなり、栄養不足になりがち。
調子が良い時に、好きなものを食べて栄養補給をする必要があります。
 
そして、肉にせよバナナにせよスイーツにせよ、好きなものを食べて「ああ、美味しかった!」と、束の間の至福を感じることができれば、体調が好転するきっかけにもなります。
 
1993年、アメリカ・カリフォルニア大学のモーガンらが、うつ病の発症率とコレステロール値を調べた結果、悪党であるはずのコレステロールが少ないほうが、うつ病になりやすいという調査結果を『ランセット』という医学雑誌に発表しました。
 
うつ病のほかに低コレステロールと因果関係が明確になっている病気には、脳出血などがあります。
コレステロール値が低すぎると脳血管が脆くなり、出血しやすくなるのです。
 
いずれにせよ、コレステロールが少なすぎることは、健康に良いこととはいえません。
またこの調査のほかに、コレステロール値が低い人には自殺が多くなるという恐ろしい報告もあります。
 
心身の状態を整えてくれる脳内エネルギー「セロトニン」の原料は、「トリプトファン」と呼ばれるものです。
トリプトファンは生命の維持に非常に大事な必須アミノ酸です。
 
私たちはトリプトファンを体内で合成できませんから、食品から摂らなければなりません。
トリプトファンは卵、豚肉、牛肉、牛乳、大豆、芋、米、食パンなどの幅広い食品に含まれています。
 
通常の食生活をしていれば、不足することはありません。
しかし、体調不良が続き、食が細くなる場合は要注意です。
 
さらに、脳内に取り込まれるトリプトファンが合成されセロトニンとなって機能するには、ビタミンBやミネラル、糖分が必要です。
トリプトファンとビタミンB、ミネラルを多くバランスよく含む豚肉やバナナを摂るように意識する必要があるでしょう。
 
青魚の脂肪に多く含まれるオメガ3脂肪酸に、抗ストレス効果が高いことが、最近報告されています。
 
脳卒中認知症、心臓病の予防に青魚が良いということは、最近かなり常識になってきましたが、うつ病の予防にも有効だということがわかったのです。
青魚は「A欠乏脳」にも「S欠乏脳」にも効くということになります。
 
心身ともに疲れていると「甘いものが食べたくなる」という現象は、脳がブドウ等を欲しているのです。
脳内エネルギー不足のSOSです。
 
もともと私たちの脳は大変な甘党です。
脳のブトウ糖消費量は体全体のなんと20%以上なのです。
ブドウ糖は脳内エネルギーの最重要な燃料です。
「S欠乏脳」の方は、「働き過ぎた時」「疲れた時」「イライラする時」など、スイーツを有効利用してください。
我慢は無用です。
 
「甘いものを食べると糖尿病になってしまうのでは?」などと心配する必要はありません。
「S欠乏脳」の方がストレス過剰になった時、甘いものを食べて気持ちを落ち着けないと、かえって高血圧や高血糖になることがわかっています。
 
 肉や魚、スイーツも十分に摂り、カロリー不足にならないように
 
自己診断⇒105日記事:ステップ2 あなたの脳に不足しているのは「A(アセチルコリン)」ですか?「S(セロトニン)」ですか?
「もの忘れとウツがなくなる「脳」健康法 より」
 
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木枯らしと孤独が骨身に染みる秋が深まるとなんとなく悲しい気持ちになるといわれていますが、はたして秋の物悲しさには医学的な根拠はあるのでしょうか?

 なんと季節の変化が引き起こすうつ病が存在するというのです。
エアコンの使用が一般的になり夏に体が冷えてしまうなど季節の変化に対応しにくくなった現代人。
季節性うつは自然な生活リズムを崩してしまった人がかかりやすい病気なのだそうです。

 「なかでも10月から3月頃にみられる冬季うつは、過食、過眠なども主な症状としてあげられます。秋になり日照時間が短くなることで、メラトニンというホルモンの分泌に異常が起こり体内時計が狂ったり、神経伝達物質セロトニンが減ることによる脳の活動低下が原因と考えられています」

 うつ病は、今やサラリーマンの3割近くに見られ、「心のかぜ」ともいわれるほどポピュラーな病気になりました。
原因としては、精神的なストレスのほか、コンピューターによるテクノストレスや、テレビやゲームなどによる眼精疲労などが元になることもあります。
 
また、脳内の神経伝達物質であるセロトニンノルアドレナリンが減少したり、視床下部や下垂体といった脳の機能の異常なども、原因として考えられています。
 
不足している栄養素がないよう食生活の乱れに注意したり、パソコンなどを使いすぎないように気をつけたりといった、生活全般を見直してみることが必要です。
 
うつ症状の予防や軽度の場合の改善に役立つのは、ハーブの一種であるセントジョーンズワートです。
有効成分のぺルリフォリンに、脳内の神経伝達物質セロトニンを増加させる働きがあるため、おちこんだ気分を回復して、気持ちを適度に高揚させてくれます。
 
そのほかには、神経伝達物質セロトニンの材料となるトリプトファンや、セロトニンなどの生成に必要なビタミンB6・B12葉酸などのビタミンB群を補給します。
 
トリプトファンアミノ酸の一種で、牛乳や肉(赤身がいい)などのたんぱく質に含まれています。
ビタミンB6は、かつお、まぐろ、さけなどの魚類、牛肉、鶏ささ身、レバーなどに多く含まれています。
ビタミンB12はレバーや魚介類に、葉酸はレバーのほか、菜の花、モロヘイヤ、春菊など緑の濃い野菜に多いです。
また、イチョウ葉に含まれるギンコライドやケルセチンなどのポリフェノールは、脳の血液循環をよくして、脳を活性化します(お茶などでとるのがおすすめです)
 
 加えて、散歩など屋外で体を動かす機会を増やすと、気分のおちこみを軽減しやすくなります。
 
 ただし、軽度のおちこみだけでなく、うつの症状がみられるときは、まず病院で検査を受け、治療と並行して、これらの食事療法を行ってください。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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