集中力を鍛える―「習慣4」

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集中力を鍛える―「習慣4
 
学ぶことはとても重要なことですが、一つ注意事項をつけ加えておきたいと思います。
 
歩き方にしても、話し方にしても、ものを食べるしぐさにしても、だらだらした印象の人は、学業でも仕事でも、大切な場面で集中力が出ず、思うように実力を発揮できなくなっているのではないかと、ちょっと心配になってしまいます。
 
集中力が欠けると、どんなことでもうまくいかず、最悪の場合、意欲まで失われてしまいますから、ことは深刻です。
 
しかも集中力は、突然出そうとしても出るものではなく、訓練が必要とされます。
つまり日ごろから集中する習慣をつけておかなければいけないのです。
 
集中力を鍛えるために取り入れている方法は、どんなに短い時間でもむだにすることなく、有効利用するということです。
 
たとえば空港で飛行機の出発を待っている間に書類に目を通したり、講演内容を考えたりするのはもちろんのこと、取材前のわずか15分ほどの時間を利用して原稿を書き上げ、家から病院へ向かう車のなかでは、必ず原稿のチェックに当てます。
こうして鍛えた結果、今では40分あれば400字詰めの原稿用紙に4枚分の原稿がかけます。
 
いくつもの会合をかけ持ちしなければならない日も多く、こうしたことはやむを得ないのですが、これがかえって緊張感を生み、集中力強化に役立っているようです。
 
集中する習慣を数十年続けてきたおかげで、ときには並はずれたパワーが出て、思ったより短時間で原稿が書けたり、しかも考えていた以上によくできた内容仕上がったりすると、とても満ち足りた気分になるのです。
 
特に新しいことにチャレンジするときには、だらだらと時間を費やすことのないようにしたほうがいいと思います。
 
生活時間が不規則な人や、定年になって仕事についていない人など、時間を持て余すこともあるでしょう。
でも、どんなに余裕があっても、たとえば一日3時間と制限を決めて、勉強や趣味に取り組むようにするのです。
 
緊張感が生まれて能率も上がりますし、集中すればそれだけ上達も早いですから、翌日の時間が楽しみになります。
長続きするでしょうし、きっと良い結果が得られると思います。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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