習慣の学校は家庭、父母は教師

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習慣の学校は家庭、父母は教師
 
福沢諭吉の『教育論』のなかに、「教えることよりも、習うことが良い」という意味の言葉があり、とても本質をついた言葉だと思います。
 
教育というと、教師が教壇からトップダウンで教えるイメージですが、本当はボトムアップで自分から学習するのが理想的だというのです。
 
これは、優秀な医師を生み出すアメリカ・ハーバード大学医学部の新教育方針(ニューパスウエイ)と共通するものがあります。
この医学部では、10年以上前から授業をするクラスをやめたそうです。
学生が小グループをつくって自己学習をし、図書館で疑問点を調べ、それでもわからなければ教授に質問するというシステムです。
教授は質問しにやってきた学生を部屋に招き入れ、じっくり説明します。
このため、ハーバードにはほかの大学よりも教授の数が多く、教授室のドアもつねに開かれているそうです。
 
これこそが教育であると考えると、家庭には良い習慣の教育の場としての条件がそろっていることになります。
 
「子どもは親の背を見て育つ」といいます。
立ち居振る舞い、ものの食べ方一つをとっても、瓜二つという親子をよく見かけます。
これは、子どもが日々の暮らしのなかで、自然と親を観察しながら、習っている何よりの証拠だと思います。
 
つまり子どもに良い習慣を身につけさせたかったら、親がそれを実践するのがもっとも簡単で、もっとも確実です。
理屈も説明も抜きに、子どもは自然とそれを受け継いでいきます。
 
しかし、子どもの立場からすれば、親のまねをしたら叱られた、ということもあるでしょう。
この場合、悪いのは子どもではなく、叱っている親自身です。
お父さんがかまないでお茶漬けをかきこめば、子どももそれをまねます。
一家の家風というものは、父母がつくって、子どもがそれをうけついでいきます。
子どもの言動に小言を言いたくなったら、まず自分を省みてください。
 
習慣の学校は家庭であり、習慣の教師は父母です。
 
つねにそれを意識しながら生活することは親の責任でもあります。
お父さん、お母さんには、がんばってもらいたいのです。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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