【夏】医食の両面で古来から大活躍の健康食品『梅(梅干し)』

イメージ 1
【夏】医食の両面で古来から大活躍の健康食品『梅(梅干し)

★効用
・食欲増進
・消化促進
疲労回復
・整腸
・下痢改善
・食あたり予防
・老化防止
 
栄養
《豊富に含まれるクエン酸に健康効果が》
他の果物と違って酸が強いため、生で食べることはまずありません。
梅干し、梅酒、梅ジャム、シロップ煮などにして利用するのが一般的です。
 
加工品ではビタミン、ミネラルなどの栄養素はほとんど期待できませんが、最もポピュラーな加工品である梅干しは例外です。
殺菌、食欲増進、疲労回復、整腸、老化防止などに有効なクエン酸が、34%も含まれています。
 
栄養学が確立するずっと以前から、中国や日本では梅を食薬として珍重していましたが、先人たちはクエン酸の多くの働きを経験的に知っていたと思われます。
 
とり方
《中毒の心配があるので生食はダメ》
梅の種の中にある核には青酸配糖体が含まれており、核が割れると同時に青酸ができます。
昔から「青梅を生で食べると中毒を起こす」と言われ、とくに青梅に注意を促しているのは、未熟な梅ほど核が砕けやすく、果肉のほうまでしみ出てくる心配があるため、青梅の生食は厳禁です。
完熟梅は問題ないとされていますが、生で食べるのは避けましょう。
 
また、梅干しは健康食品なのですが、食べすぎると胃液の分泌が過剰になったり、塩分のとりすぎにつながったりします。
112個程度が安心でしょう。
 
《腐敗防止や魚の臭み消しなどに》
 梅干しには多くの利用法があります。
たとえば、夏場の弁当のごはんやおにぎりに入れれば、腐敗防止になります。
 
 いわしやさんまの料理に使うと、臭み消し、酸化防止などにひと役。
小ぶりのいわしを骨つきで梅干しといっしょに煮た料理などは、魚が骨ごと食べられるまで、カルシウムの補給にも役立ちます。
 
 湯を注いで飲むと口臭消しに、刻んだしょうがやねぎを加えて飲めば、疲労回復や風邪の初期症状の緩和に効果的です。
 
★おすすめレシピ
《いわしの梅しそ揚げ》2人分
<材料>
梅干し 2
いわし 2
しょうが汁 小さじ1/2
青じそ 4
卵 1/2
小麦粉 1/3カップ
 
<作り方>
  いわしは3枚におろして1尾を4つに切り、酒・しょうゆ小さじ2/3、しょうが汁で下味をつけます。
  梅干しは種を除いて、細かく叩きます。
  青じそは半分に切ります。
  ①のいわしに②を等分に塗り、③の青じそで包みます。
  卵に水を足して1/3カップにし、小麦粉を加えてさっくりと混ぜます。
  ④に⑤をからめ、180度に熱した揚げ油でカラリと揚げます。
 
選び方
《熟成度の選択は用途に応じて》
傷がなく、粒のそろったものが良品です。
梅酒用には緑色のきれいな青梅、梅干し用には黄緑色のやや熟したもの、ジャムを作るときは黄色く熟したものを選ぶとよいでしょう。
梅の出回る時期は短いので、計画的に準備したいものです。
 
★保存法
《できるだけ早く加工して保存を》
 購入後、できるだけ早く梅干し、梅酒、ジャムなどに加工して保存します。
 
★梅(梅干し)豆知識
 「三毒を経ち、その日の難を逃れる―朝夕1個、医者いらずの果実」と言われる梅。
 
三毒とは、食べものの毒、水分の代謝がスムーズにいかずに停滞した湿毒、血液の循環がうまくいかずに血液が滞った毒です。
梅にはこれらの毒を除く作用があり、食欲不振、下痢、嘔吐、腹痛、暑気あたり、食べものや薬物の中毒、駆虫、せき止め、止血などに有効です。
 
 なお、梅肉エキスは、漢方で用いるつぶした青梅の果肉をこして数年ねかした酸梅膏(さんめいこう)を変形させたものです。
「カラダ快調!食べもの栄養事典 より」
 
栄養療法の一環にビタミンB12プラス優れた副成分