レバーや鉄剤は体を酸化させる

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レバーや鉄剤は体を酸化させる
 
 カルシウムと並んで人体の機能維持のために欠かせないのが「鉄」です。
鉄は血液中で酸素を運んでいるヘモグロビンの材料であり、鉄が足りなくなると鉄欠乏性貧血に陥りやすくなります。
 
鉄欠乏性貧血に悩んでいる方や貧血を起こしやすい妊婦さんは鉄の摂取を意図的に行うべきですが、そうでない人が鉄を過剰摂取するのはNGです。
鉄の過剰摂取は血管の老化を進め、がん化も促進するからです。
 
空気中の酸素と反応すると、鉄は赤茶けてサビてきます。
これは「酸化」そのものです。
体内でも同じような反応が起こり、血管を内側からサビつかせます。
 
酸化も一度や二度なら体が自動的に修復してくれますが、長年にわたって繰り返し酸化の攻撃を受けていると、血管が傷つき、動脈硬化が進みやすくなります。
また、酸化によって遺伝子が傷つくと、がん細胞が生まれるきっかけにもなります。
 
日本だけではなく、世界的に見ても女性は男性よりも長寿ですが、その理由の一つが月経です。
 
更年期の頃まで女性は月経によって血液中の鉄を定期的に排泄しているため、鉄の酸化による害を受けにくいと考えられています。
更年期を過ぎた女性は老化が急激に進む印象もありますが、それは閉経によって定期的な鉄の排泄がストップしたせいかもしれません。
 
レバーは効率的に鉄が摂取できる食品として推奨されています。
しかし、貧血でもない人がレバーを食べ続けるのは血管にとって危険な行為です。
 
レバーは動物の肝臓そのものです。
ヒトでも肝臓は鉄を溜め込みやすく、蓄積した鉄の酸化が肝炎の悪化やがん化を進める恐れがあります。
このことから、C型肝炎の患者さんに対しては、鉄を多く含む食事を避けるという食事のガイドラインが定められています。
 
日本で食されているレバーには、牛、豚、鶏のほか、フォアグラ(脂肪肝にさせたガチョウの肝臓)、アンコウの肝臓のアンキモなどがあります。
レバーはコレステロールも多く含まれており、カロリーも高い食品です。
血管の健康とがん予防のためには避けて損はない食べ物です。
 
ちなみにクリニックに貧血の症状を訴えていらっしゃる患者さんの多くは鉄不足によるものではなく、低血圧か脳が一時的に血液不足に陥る脳貧血です。
「血管があなたの寿命を決めている 生活習慣で「老化」を進めないために より」
 
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ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化対策に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は、もっとも重要なビタミンとされます。
 
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