ホルモンの分泌量は多くても少なくてもダメ!

イメージ 1
ホルモンの分泌量は多くても少なくてもダメ!
 
ほかのホルモンも同じですが、ホルモン分泌には、個々人それぞれに適量とする値があり、よれより多すぎても少なすぎても問題を起こします。
 
ここでいう適量とは、絶対値ではなく、相対的なものです。
 
たとえば、健康診断の血圧測定でいえば、健康な人の基準値は「上の血圧は130mmHg未満、下の血圧は85mmHg未満」という具体的な数値が示されていますが、副腎疲労か否かを診断する際のホルモン検査については、ひとりひとりの患者さんの状態を見てどのくらい分泌されれば適量なのか、体調の良し悪しなどを観察、比較することで、相対的に割り出すしかないのです。
 
ドーパミンを例に挙げれば、分泌が多過ぎればイライラしたり、不眠になったりするだけでなく、ときには激しい動悸や発汗、強烈な不安感やめまいに襲われる「パニック発作」や、足先などの体の末端が痛んだり、不快感に苛まれる「むずむず脚症候群」を引き起こしてしまいます。
 
逆に、分泌が足りないと依存症の原因ともなります。
 
適量とする値よりもドーパミンが少ないと、アルコールやギャンブル、買物やインターネットなど、依存性の高い趣味に没頭することで、一時的にドーパミンの分泌量を急上昇させようとします。
ドメスティク・バイオレンスなども同じで、暴力を振るうことでドーパミンを放出するのですが、適量値に届いた瞬間に「いい人」に様変わりして、やさしくなって謝ったりするのは、このホルモンの影響です。
 
ドーパミンの分泌量が足りないという根本原因はそのままですので、一時的な趣味や暴力でドーパミンの分泌量を上げられたとしても、すぐに下がってしまうので、また上げようとして……ということをくり返してしまうのが、依存症の正体です。
「自分で治す! 副腎疲労 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
 
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、協力して働くため一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
また、現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!