万病の元である副腎疲労とその進行ステージ
コルチゾールなどのホルモンは、単独で動いているわけではなく、基本的には複数のホルモンがバランスをとりながら、ネットワーク的に生命活動を営んでいます。
アメリカでは、複数のホルモンが複雑につながり合い、それぞれ影響を与えながら、人間の健康状態を維持するネットワークを「蜘蛛の巣」にたとえて説明していますが、その中央にあり、土台とされているのが副腎という臓器なのです。
米国アンチエイジング医学会でも、さまざまな病気や症状を診察するときに、まず「副腎が疲労していないか?」を疑うことになっていて、甲状腺の治療や性ホルモンの問題、糖尿病や高血圧などの生活習慣病、目や耳などの感覚器の問題、多くの感染症などの病気、諸症状を治療する前に、副腎の状態を診察してみることが大前提とされています。
なぜかというと、これらの病気の治療をおこなうときには、体に大きなストレスがかかるので、どうしても副腎が一緒に治療の手助けをするために働かなければならないからです。
副腎疲労の進行の度合いについては、患者さんの唾液・尿からホルモン検査をおこない、その結果を「3段階のステージと機能不全」に分類して判断します。
副腎疲労は、日本ではほとんど知られていない症状ですので、いくら病状を訴えても、原因不明のものは「心の病」「うつ病」と診断されてしまい、多くの患者さんが心療内科や精神科に通うこととなり、抗うつ剤を服用するようになります。
しかし、うつ病ではないので、薬は一向に効きません。
「抗うつ剤を飲み続けても、なぜよくならないのだろう?」
という疑問にぶつかったところで、ようやくたどり着いた方が多いので、どうしてもステージが進んでしまった方が多くなります。
がんの場合は、何より「早期発見・早期治療」が重要といわれますが、副腎疲労においても、それは同じことです。
みなさんにもこの症状の存在について、認知が広まって、体になんらかの不調を感じたときに、
「もしかしたら、副腎疲労かも?」
と考えていただける社会になれば、第1ステージで気がついてくれる方が増えてくると思います。
第1ステージ、第2ステージの段階で気がつくことができれば、生活習慣を見直すだけで、副腎疲労は治すことができるのです。
「自分で治す! 副腎疲労 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
一般にビタミンB群は、協力して働くため一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
また、現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!