ストレスを客観視する方法

イメージ 1
ストレスを客観視する方法
 
ハードワークをオンとオフの感覚で切り抜けることも大事ですが、ハードワークに直面したとき、どんな態度で臨めばいいでしょうか?
 
ゆっくりと落ち着く時間も作れない、仕事が次々と舞い込んでくる、様々な相談が寄せられる、ときにはトラブルにも見舞われる……まさに交感神経ばかりが優位になる状況、そのなかで自分らしく振る舞うには様々な工夫が必要です。
 
ゆっくり呼吸をする、それが一つの対応策ですが、もう一つ大事なことは「ストレスを客観視する」ことでしょう。
 
たとえば、あるトラブルが起こったとイメージしてください。
その知らせを受けた瞬間、交感神経の働きが一気に高まり、体は緊張し、血流は停滞し、腸の働きは低下します。
しかし、そうしたネガティブな状態から逃げ出さず、ゆっくりと呼吸をしたあと、問題点を紙に書き出してみるのです。
 
ただ問題を紙に書くだけでなく、そのトラブルから想定できるリスクについても、いくつかのパターンに分けて挙げてみてください。
「最悪の結果」「まあまあの結果」「最良の結果」というくらいの、大雑把な分け方でいいかもしれません。
 
最初は気が進まないと感じると思いますが、文字にして、それを客観的に眺めると、それだけで不思議と気持が落ち着いてくるのです。
 
私たちはトラブルが起こると、気持が高ぶって、つい「最悪の結果」を過剰にイメージしてしまいがちです。
そのイメージに振り回されてあたふたし、かえってトラブルを大きくしてしまうこともあるでしょう。
 
ここで、慌ててしまう自分を責めるだけでは仕方がありません。
同じ失敗を繰り返さないためにも、そうした場面で、あえて「ゆっくり」を心がけてみるのです。
問題点を紙に書くことも、その「ゆっくり」の一つだと考えてください。
 
こうして過剰なイメージが払拭され、自分の置かれた状況が冷静にとらえられるようになると、それだけでストレスはかなり解消されます。
問題を解決する見通しが立っていなかったとしても、気持がラクになるのです。
 
そうなればしめたもの。
問題を解決する気力だって湧いてきますし、冷静になることで、それまで気づかなかったアイデアも出てきます。
 
こうした問題の書き出しは、何かの悩みを抱えているときにも有効です。
 
たいていの場合、私たちは悩みを抱えると、それだけで頭がいっぱいになり、人生そのものがブルーになってしまいます。
しかし、ここでもゆっくり呼吸をし、いま直面している以外の悩みを一つひとつ紙に書き出していくのです。
 
ここでも、「大きな悩み」「中くらいの悩み」「小さな悩み」くらいに分けたほうが、気持が整理しやすいかもしれません。
実際にやってみるとわかりますが、紙に書き出した悩みが増えていくほどに気持が落ち着いていき、あれほどつらかった目の前の悩みが、それほど気にならなくなっていきます。
 
これもまた、頭のなかの過剰なイメージを払拭し、現実を客観視していくための一つの方策といえます。
いわば「ストレスと遊ぶ」余裕を作り出すことで、自分の悩みをしっかり受け止められるようになるのです。
 
私たちの脳は、些細なことを過大評価し、悩みやトラブルを拡散させる「お騒がせ者」ですから、うまく付き合っていかないと、脳がむくみ、冷静な判断ができなくなります。
 
こうした脳のむくみの問題と絡めながら、メンタルの問題をもう少し掘り下げていくことにしましょう。
「人生を決めるのは脳が一割、腸が九割!」――その意味が深く実感できるようになるはずです。
「人生を決めるのは脳が1割、腸が9割! より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
 
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
また、現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。 
 
ちょっと使える身近な情報をお届けしています!