すぐに「頭がよくなる食事」は存在しない

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すぐに「頭がよくなる食事」は存在しない
 
「○○を食べると健康にいい」「○○を飲むと頭がよくなる」といった食品が、しばしばテレビ等で紹介されます。
昔ながらの食材のこともあるし、海外から入ったきた目新しい野菜や果物等のこともある。
 
いずれも、健康に悪いことはないでしょう。
食卓に付け加えるくらいであれば、いいと思います。
しかし根本的に、特定の食品だけで「脳にいい」「頭がよくなる」ということはありません。
 
食事の栄養素と脳の働きの関係は、トータルで見ればきわめて小さいのです。
 
食べたものは小腸で分解・吸収されるので、何であれ脳にダイレクトに影響することはほとんどありません。
ある栄養素をラットやマウスに大量投与して変化を見るという研究はありますが、それが人間にも当てはまると考えるのは早計です。
 
それよりも問題なのは、こういう情報に振り回されて、食生活が偏ってしまうことです。
極端な例では、その食品だけで一食を済ませたり、あるいは「これを食べて(飲んで)いるから不摂生な生活をしても大丈夫」などと過信する場合もある。
どんな食品であれ、特定のものばかり食べ続けることは、脳というより身体によくありません。
 
偏食は、いくつかの病気のリスクをあげる可能性があると言われています。
特に糖尿病など動脈硬化性の病気を発症すると、それが脳にも悪い方向に働き、認知症のリスクを上げることになります。
 
当たり前の話ですが、食事で重要なのは一にも二にもバランスです。
あまり神経質に考える必要はありませんが、いろいろな食品をまんべんなく食べることを心がけたほうがいいでしょう。
あるいは夜食を控えるとか、三食とも抜かずに食べるとか、ドカ食いをしないといった常識的なルールも尊重したほうがいいと思います。
「本当は脳に悪い習慣、やっぱり脳にいい習慣 より」
 
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今年8月、イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。

 つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
なぜ、このような法が提案されるに至ったのでしょうか。
 
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。

 このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
 
確かにお肉を食べなければ、ベジタリアンですが、ただそれだけでは、健康的なベジタリアンとは呼べません。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
 
また、ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
 
 加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12は細胞の生成にとって重要な、核酸たんぱく質の合成に関わっているため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
 
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