血管力とはなんだろう?

イメージ 1
血管力とはなんだろう?
 
血液が全身に行き渡ることで酸素や栄養が細胞へ運ばれます。
反対に細胞から老廃物が出ると血液中に取り込まれて流れていきます。
 
この営みが、人間の身体を活力あるものにします。
心臓から拍出された血液が、血管を通って全身の細胞へ運ばれ、ふたたび血管を通して心臓に戻る。
この循環によって、身体は機能しています。
 
すなわち、血管力を高めることで、健康が手に入るのです。
 
では、どのように血管力を高めればよいのでしょうか?
 
病院では「心臓血管外科」という案内板が掲げられています。
心臓と血管は切っても切り離せない関係です。
 
日本人の死因第1位はがん、第2位は心疾患、第3位は脳血管性疾患。
がん以外は循環器疾患という病気に分類されます。
 
実際に血管が老化しているかどうか、つまり動脈硬化の進行具合を見れば、肝臓、腎臓、胃腸、足腰など、身体全体がどのくらい機能しているかがわかります。
 
血管は、心臓に近いところから大血管、中血管、小血管と細かくなっていきます。
そこを心臓から拍出された血液が流れていくわけです。
 
血液の役割は大きく分けて3つです。
 
1. 酸素や必要な栄養素を細胞へ送る
2. 細胞で代謝された老廃物を肝臓や腎臓へ運び解毒する
3. 老廃物を腎臓、肝臓や皮膚でろ過して排泄する
 
 血液中には酸素や水分のほかに、たんぱく質、炭水化物、コレステロールといった栄養素が入っていて、身体の隅々の細胞まで運ばれていきます。
細胞はこれらを分解してエネルギーに変えます(代謝)。
 
 栄養の滞った枝がそれ以上伸びずに花を咲かせないのと同じように、血液がドロドロになると血管が詰まり、その先にある器官(臓器)に十分な栄養がいかず働きが鈍くなります。
 
 ただし、血管には再生力があります(脳と心臓は除く)。
血液をさらさらにすることで、詰まっていた血管にふたたび血液が流れ出し、身体も活性化するのです。
 
 また詰まった血管の横から違う血管が伸びてバイパスすることもあります。
木の枝分かれと同じ原理です。
管力を高めるとは、こうした血管の再生能力や生成能力を高めることです。
 
 血管は大きく2種類に分かれます。
1つは全身に酸素や栄養を送る動脈です。
動脈の血流がよいほど人間は活動的になります。
 
 一方、代謝によって熱とともに出た老廃物を回収するのも血管の役割です。
老廃物は静脈によって運ばれます。
皮膚からうっすらと見えるのはすべて静脈です。
老廃物が含まれるので青黒い色をしています。
 
 静脈の血液は肝臓で7割ほど解毒され、右側の心臓に戻ったら、肺で酸素交換されたあと、左側の心臓に戻り、残りの3割は動脈を通って腎臓へ運ばれます。
そこで解毒されて、最後に尿として排泄されます。
 
 老廃物と消化物は十二指腸から腸に入り、たんぱくなどの栄養素が血液に再吸収されて、残りが便として排泄されます。
 
 これが身体を流れる血液循環の仕組みです。
血液が全身に運ばれることで、酸素や栄養素が十分行き渡るだけではなく、老廃物もしっかり排泄されます。
健康の鍵はまさに血管が握っているのです。
 
 また、血液は21日間でつくられます。
皮膚は30日~50日、筋肉は200日、もっとも時間のかかる骨でも2年~3年で生まれ変わります。
 
 血の巡りがよければ、肌つやもよくなり見た目にも若々しい身体が手に入ります。
身体の中も外も、老化を左右するのは年齢ではなく循環器系です。
血管がうまく機能すれば、いくつになっても若々しくいきいきと身体は働きます。
「老いるほど血管が強くなる健康法 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
もしビタミンB群のビタミンB12・B6や葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12には、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を少なくする働きがあります。
 
また、ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若返りにもつながると考えられます。
 
ちょっと使える身近な情報をお届けしています!