魚の王様はサケ
朝食に出てくる魚といえば、鯵などの干物が多いかもしれませんが、ぜひ食べてもらいたいのが、サケです。
じつは、朝食だけでなく、お昼の定食でも夕食の食卓にも載せていただきたい。
サケは、抗加齢という目的で食してもらいたい魚のナンバーワンなのです。
サケの身は、ご存じのように赤い。
この赤い身に、抗加齢効果があるのです。
サケの赤身をつくっているのは、アスタキサンチンという天然色素です。
アスタキサンチンは、元々は海藻の色素で、それを食べたオキアミを、さらにサケが食べて、サケの赤い身をつくっています。
蟹やエビも茹でると赤くなりますが、これもアスタキサンチンによります。
蟹やエビに含まれているアスタキサンチンは、たんぱく質と結合しているために通常は黒い色をしているのですが、焼いたり茹でたりしていったん熱が加わると、アスタキサンチンがたんぱく質を分離するので赤く発色します。
オキアミ、蟹、エビはともに、アスタキサンチンの元となる海藻を食べているのでしょう。
サケは、産卵のために故郷の川を遡上していきますが、その間食べものはまったく口にしないといいます。
海にいるときは回遊していますので、ゆったりと泳いでいますが、いったん故郷の川に入ると、流れに逆らって昇っていきます。
相当の運動量と思われます。
その運動量によるダメージから身を守っているのも、アスタキサンチンです。
ここでアスタキサンチンを紹介したい一番の理由は、その抗酸化力です。
わたしたちが生きていく上で酸素は欠かせません。
これが動脈硬化や老化の原因になります。
老化を遅らせるためにも、酸化を防ぐ必要があります。
そのために、酸化を防ぐ抗酸化作用のある食べものをとることが大切なのです。
アスタキサンチンは、抗酸化作用がたいへん強いのです。
抗酸化作用のあるものというと、ビタミンEや天然色素(カロテノイド、とくに赤い色のもの)が代表ですが、アスタキサンチンはビタミンEの500倍、トマトのリコピン(トマトを赤くしている色素)などより働きが強く、いまのところ「史上最強のカロテノイド」といわれています。
故郷の川をさかのぼるサケは思い切り体を動かしています。
血液脳関門は、脳に有害な物質が入り込んでくるのを防いでいますが、反面、脳にいいと思われるものも通過することができません。
サケの栄養はアスタキサンチンだけではありません。
中高年の生活習慣病を予防するには最適です。
最近、スーパーなどで養殖ものが多いようですが、エサの添加物や薬なども気になりますので、できれば天然のものを求めたいところです。
「100歳までボケない101の方法 脳とこころのアンチエイジング より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
最近の研究で、ビタミンB12はバイオリズムにかわっていることがわかってきました。
不規則な生活が続くと、バイオリズムが乱れて、自分の意思で起きたり、眠ったりできなくなります。
昼間居眠りをするようでは仕事に支障をきたしかねませんそこで、試してみたいのがビタミンB12です。
大量にとると、バイオリズムの回復に役立つと考えられています。
海外旅行の時差ぼけも、なかなか解消しにくいものですが、B12を試してみてはいかがでしょう。
ビタミンB12の働きとしては、成長を促進し、子供の食欲を増進させる、エネルギーを増大させる、脂肪・炭水化物・タンパク質が適切に使われるようにする、集中力・記憶力を高めて精神を安定させる、などが挙げられます。
また、神経細胞内の表面の脂質膜の合成にも関与しており、末梢神経の傷の回復にも効果があり、実際、腰痛などの治療にも採用されています。
腰痛や肩こり、手足のしびれに悩まされている人にもビタミンB12はおすすめです。
もうひとつ忘れてはいけないのが、ホモシステイン血症との関わり。
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