“よくあるもの忘れ”は、脳の“体力低下”によって現われる

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“よくあるもの忘れ”は、脳の“体力低下”によって現われる
 
“脳の老化”と言われても、ピンとこない人もいるかもしれません。
「年寄りじゃあるまいし、そんな心配をするのはもっとずっと先のことだよ」と思っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
しかし、そうも言ってはいられません。
じつは、脳の老化は、30代あたりからすでに始まっているのです。
 
たとえば、30代・40代くらいになって、「この頃、体力が落ちたな」と感じたことがあるのではないでしょうか。
ちょっと走っただけなのに息切れするようになってきたり、徹夜が体にこたえるようになってきたり、1日の疲れが翌日にまでのこるようになってきたり……。
中年になると、このように「あれ? 衰えたのかな」と思うことが多くなるものですよね。
 
じつは、こうした衰えは体に限ったものではありません。
脳でもまったく同じことが起こっているのです。
 
脳に衰えが現れる現象として、もっとも馴染み深いのが“もの忘れ”です。
 
30代以降、「以前よりもの忘れが多くなった」と感じたことはありませんか?
人の名前や映画のタイトルなどの固有名詞がなかなか思い出せなかったり、すぐに言葉が浮かばず「アレ」「ソレ」などの指示代名詞が増えたり、人と会う約束や会議の時間をうっかり忘れてしまっていたり……というようなことです。
 
そもそも、こうしたもの忘れは、脳の疲労によって引き起こされているものです。
体か疲れるといつもどおりのパフォーマンスができなくなるのと同じように、脳も疲れがたまるといつもどおりのパフォーマンスができなくなります。
そのパフォーマンスの低下によって目立ってくる症状のひとつが“もの忘れ”です。
脳が疲れているために、頭の中にしまわれている情報を引き出す力が落ちてくるわけです。
 
また、頭の中の情報を引き出す力が落ちてきたということは、“脳回路のつながりが悪くなってきたサイン”でもあります。
脳回路のアクセスがよければ、求めている情報がスッとでてくるのですが、脳回路のアクセスが悪いと、込み入った回路のどこかで情報が迷子になってしまいがち。
それで、行方不明になった情報を見つけ出すことができず、なかなか言葉が浮かばないという状況になってしまうわけです。
 
そして、このように頭の中の“迷子”の情報を見つけ出すのに時間がかかるのは、それだけ脳が老いてきたという証拠なのです。
ですから、もの忘れは、脳の老化の“最初のサイン”のようなもの。
この“サイン”が増えてきたと感じるならは、30代・40代であってもやはり脳の老化が始まっていると考えるべきでしょう。
「脳の老化を99%遅らせる方法 より」
 
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物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。
 
物忘れに関して脳の機能を活性化する重要な栄養素がビタミンB12です。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞は2度と再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
 
物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。
ビタミンB12は、アセチルコリンを活性化して神経伝達をスムーズに行う働きをもっています。
アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
 
また、脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
ビタミンB12は、シナプス形成に重要な栄養成分です。
 
ビタミンB12は胃の内因子という糖たんばくと結合し吸収されますが、年齢とともに胃が小さくなったり胃の状態が悪くなったりして、内因子が
少なくなりビタミンB12の吸収が悪くなってしまうのです。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
さらに、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
胃の病気、ストレスなどでも不足します。
 
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