家族性と老年性の2タイプがあるアルツハイマー病

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家族性と老年性の2タイプがあるアルツハイマー
 
 アルツハイマー病には、遺伝的要因による「家族性アルツハイマー病」と、遺伝とは関係なく高齢などで脳が萎縮し認知機能が衰える「孤発性アルツハイマー病」があります。
 
家族性アルツハイマー病は、ある特定の遺伝子が変異して起こるもので、両親のどちらかが家族性アルツハイマー病であると、その子どもは性差に関係なく、2分の1の確率でその遺伝子を引き継ぐことになり、極めて高い確率で発症します。
しかし、アルツハイマー病の中では、家族性アルツハイマー病羅漢患者の割合は少なく、5%を下回るといわれています。
 
また、家族性アルツハイマー病は40~60代に発症しやすいといわれ、通常30代後半から40代に初期症状が出始め、50代ではほぼアルツハイマー病の症状がみられます。
このように、家族性アルツハイマー病の多くは、「若年性アルツハイマー病」であることも大きな特徴です。
 
ちなみに、家族性アルツハイマー病の原因となっている遺伝子は、先天性のダウン症が原因であることがわかっているため、ダウン症の人はアルツハイマー病の発症リスクが高いといわれています。
 
家族にアルツハイマー病の方がいる場合は、事前に遺伝子検査でアルツハイマー病になる可能性があるかを調べることが可能ですが、それは非常に勇気のいることです。
 
65歳未満で発症する若年性アルツハイマー
 
一般のアルツハイマー病(老年性のアルツハイマー病)は65歳以上で発症するものを指しますが、若年性アルツハイマー病は65歳未満で発症する病気です。
老年性のアルツハイマー病は、海馬の萎縮で記憶がなくなるのが主な原因ですが、若年性アルツハイマー病は脳の連合野と呼ばれる領域の障害から始まって、だんだん前に進んで前頭野が壊れていくという経過をたどり、人格障害が起こります。
 
初期では、頭痛やめまい、不眠があらわれ、不安感や自発性の低下、抑うつ状態などもみられます。
また、発症すると自己中心的になったり、頑固になったり、他人への配慮がなくなります。
初めは「あれ、何だっけ?」という一時的な物忘れから始まりますが、やがて進行していくと、会議の予定や約束を忘れたり、同僚の名前や取引先の場所がわからなくなったりするため、仕事を続けることもできなくなってしまいます。
 
最終的には、家族の顔や名前、自分自身のことすらわからなくなり、意欲や体の機能も低下して、歩くこともままならなくなります。
老年性より発症率は低いですが、発症すると進行が早く、症状も重く出るのが特徴です。
「薬いらずで認知症は防げる、治せる より」
 
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脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
ビタミンB12は、シナプス形成に重要な栄養成分です。
 
また、認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因の多くが脳梗塞です。
脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質が増えるといわれています。
 
認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、タンパク合成と核酸(DNA)合成の両方に深く関わっています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
アルツハイマー認知症の方々の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
 
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