男性に多いレビー小体型認知症
記憶障害や、理解力、判断力の低下などアルツハイマー型に似ている症状があらわれますが、初期から中期にかけては、記憶障害はあまり目立ちません。
むしろ視覚的に物事をとらえることが難しくなり、図形描写の障害が多く見られます。
さらに、実際には存在していない子どもや小動物、虫などが見える幻視があらわれることもしばしばで、特に暗くなると症状が出やすくなります。
これは視覚をつかさどっている後頭葉と呼ばれる部分に病変が出るため、異常が起こるものです。
手が震える、動作が緩慢になる、筋肉がこわばる、体のバランスをとることが難しくなる、などのパーキンソン病と似た症状があらわれることも大きな特徴です。
また、アルツハイマー型は徐々に症状が進行しますが、レビー小体型は頭がはっきりした調子のいいときと、ボーッとしている状態を繰り返しながら進行するため、周りの人は「本当はちゃんとできるのに、怠惰なだけではないか」と思ったり、その結果無理をさせてしまったりすることがあります。
性格や言動が変わってしまう前頭側頭型認知症
前頭葉は思考や創造性を担う脳の中枢で、社会性や理性をつかさどっているため、この働きに障害が発生すると問題を解く、計画を立てて行動する、といった能力を失います。
また複雑な動作を正しい順序でおこなう、言葉を話すといった機能に障害が発生すると、集中力がなくなり流暢に話せなくなる、質問に対し無関心・無頓着になり反応が遅くなる、あるいは社会的に不適切な行動や、自制心を欠いた行動をとることもあります。
一方、側頭葉は、言語の理解、記憶や物事の判断、感情の抑制、聴覚をつかさどっている部分で、異常が生じると音や形の記憶を障害する傾向や、言葉の記憶や言語の理解能力を障害することがあります。
しかし、初期では物忘れなどの記憶障害はあらわれにくく、この点がアルツハイマー型との大きな違いです。
前頭側頭型認知症の具体的な症状としては。
・服装などが派手になって、やたらと買い物をする
・逆に、着るものや身だしなみに無頓着になり、不潔でも平気でいる
・抑制が欠如し、遠慮がなくなる
・暴力行為や悪ふざけをするようになる
・同じ動作や行動を繰り返すようになる
・状況とは関係なく、同じフレーズをくり返しいう(例えば、手を洗っていないのに「手を洗っているからね」というフレーズを繰り返しいう)
・何かに関するこだわりが異常に強くなる
・感情が鈍くなり、他人に共感することや感情移入ができなくなる
・悪気なく、他人の物をとったり、食べたりする
・言葉の意味、特に物の名前の意味することがわからなくなる(例えば、時計を指して「これは何か?」と尋ねても答えられず、「これは時計ですか?」と確認してもわからないが、「今何時?」と聞くと時間を教えてくれる)
などがあげられます。
「薬いらずで認知症は防げる、治せる より」
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脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
ビタミンB12は、シナプス形成に重要な栄養成分です。
脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、タンパク合成と核酸(DNA)合成の両方に深く関わっています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
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