炭水化物抜き、糖質制限、ロカボ……何が正解?

イメージ 1
炭水化物抜き、糖質制限ロカボ……何が正解?
 
炭水化物抜きダイエット、糖質制限、低糖質、ローカーボ、ロカボ……。
 
最近ではこうした言葉をよく耳にします。
どれも似いますが、少しずつニュアンスが違っていて、私が勧める「おかずを多く、ご飯は少なく」に最も近いのは、「ロカボ食」です。
 
まず、炭水化物抜きというのは、言葉どおり炭水化物を抜いた食事のこと。
炭水化物には糖質だけではなく食物繊維も含まれています。
減らしたほうがいいのは糖質だけです。
 
では、糖質制限や低糖質はと言えば、糖質だけを減らそうという食事方法なので、炭水化物抜きよりは良さそうです。
ただ、糖質「制限」と言われると、「食べてはいけない」と禁止されているような気がしますよね。
「●●してはいけない」は、ストレスになるのであまり使いたくない言葉です。
 
その点、「低糖質」は、糖質を食べてはいけないと言っているわけではなく、「糖質を減らしましょう」という考え方。
それを英訳したのが「ローカーボハイドレート」で、「ローカーボ」はその略です。
 
さらに「ロカボ」というのは、『糖質制限の真実』(幻冬舎新書)などの著者である山田悟先生らが提唱している概念で、「緩やかな糖質制限」のこと。
 
山田先生は、ロカボ食について次のように定義しています。
 
・一食の糖質は20~40グラムにする
・朝、昼、晩の食事とは別の間食では糖質10グラムまで
・トータルで一日の糖質量は70~130グラムに
 
いま、日本人の平均糖質摂取量は、一食で90~100グラムほど、一日で270~300グラム程度だそうです。
つまり、ロカボ食の2、3倍。
だから、ふだん食べている糖質量の半分弱に減らしましょうというのがロカボ食なのです。
 
低糖質やローカーボもいいのですが、「ロカボ」は「緩やかな糖質制限」という考え方もいいですし、何より響きがいい。
 
カタカナ三文字と言えば、メタボリックシンドローム(内蔵脂肪症候群)の略の「メタボ」、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略の「ロコモ」もそうです。
メタボは動脈硬化を促して心臓病や脳卒中のリスクを上げるものとして、ロコモは要介護や寝たきりのリスクを上げるものとして広く知られるようになりましたが、それは響きがよく、覚えやすく言いやすかったのだと思います。
 
ただ、ロカボ食では「一日の糖質量は70~130グラムに」と定義されているものの、自分が食べたものに糖質が何グラム入っているかわからないことは多いでしょう。
そのときにはざっくりと「おかずは多く、ご飯は少なく」「ご飯は半分くらいに減らそう」と考えてもらえばオッケーです。
「90歳まで元気で生きる人の7つの習慣 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。
これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。
 
血管はアミノ酸たんぱく質コレステロールなどの脂質によってつくられます。
アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。
たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。
動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。
 
各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
 
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として新しく注目されているホモシステインが増えるといわれています。
野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
ただし、納豆やみそ、たくあんなど、日本に古くからある発酵食品には、植物性でも例外的にビタミンB12が含まれています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
 
ちょっと使える身近な情報をお届けしています!