カロリー制限よりおかずを多く

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カロリー制限よりおかずを多く
 
「ご飯の量を減らしてくださいね」と伝えると、「カロリーは減らさなくていいですか?」と聞かれることも。
たしかに、これまでは糖尿病などの生活習慣病の治療ではカロリー制限が主流でした。
 
でも、「ご飯は少なく、おかずは多く」を守れば、カロリーはそう気にする必要はありません。
むしろ、ご飯を少なくした分、野菜や肉、魚などを増やして、全体のカロリーは変えないことが基本です。
 
そういう風に意識しているとすぐにわかると思うのですが、ご飯系や甘いものでカロリーを摂るのはとても簡単。
その分を野菜やたんぱく質で補おうと思ってもそんなに量は食べられず、カロリー過多になる心配はあまりないと思います。
 
また、もともと食べすぎている人は別として、カロリーを制限しすぎて粗食になるとかえって健康寿命を短くします。
 
アメリカで行われた研究で、一日の摂取カロリーを1200~1800に制限して運動量も増やすという生活を10年間続けたところ、体重は平均6~7キログラム減ったものの、心臓病の発症率は変わらず、代わりに顕著に減ってしまったのが骨密度でした。
つまり、多すぎても少なすぎても良くない。
 
とくに粗食で骨密度が低下すれば、骨がもろくなって、骨折しやすくなります。
高齢になれば、「転倒→骨折→寝たきり」と進んでいくことも。
 
いま、高齢者の間では栄養不足に伴う筋力の衰えが問題になっています。
これを「サルコペニア」と言い、放っておくと要介護や寝たきりにつながっていくのです。
 
だから、粗食は良くない。
特に高齢者になってからの粗食は良くありません。
 
ところで最近、「不食」と言って、若いのに食べない人たちもいるようです。
少し前に俳優の榎木孝明さんが30日間不食を続けたと話題になりましたが、30日間どころか、何年も青汁一杯で過ごしている人、水分も摂らずに何年も過ごしているという人までいて、本も出ています。
でも、そういう人たちはあまり笑っていないように見えます。
楽しそうには見えません。
 
少なくとも普通の人間には、食べない生活はつらい。
自然界にいる動物も、水だけ飲んで食べないということはありません。
当たり前ですが、食べることは大事です。
 
ただ、肥満の糖尿病の人はご飯を食べすぎていることは多くの場合事実なのて、ご飯は少し減らして、その代わりに肉も魚もどんどん食べてカロリーは減らさないようにする。
食べないのではなく、食べるものの割合を変えることが大事です。
「90歳まで元気で生きる人の7つの習慣 より」
 
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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。
これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。
 
血管はアミノ酸たんぱく質コレステロールなどの脂質によってつくられます。
アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。
たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。
動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。
 
各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
 
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として新しく注目されているホモシステインが増えるといわれています。
 
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