慢性炎症は、がんの発生にも進行にも大きくかかわっている

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慢性炎症は、がんの発生にも進行にも大きくかかわっている
慢性炎症があると、DNAのコピーミスが増え、
がん細胞が発生しやすくなる、さらに、DNAが傷つき、
遺伝子編集酵素が遺伝子変異を起こしやすくなる。
慢性炎症は、がんの発生にも進行にも大きくかかわっている。
 
「がん」といえば、いわずと知れた日本人の死因でもっとも多い病気です。
「がん」も、「慢性炎症」があるとなりやすく、進行しやすいことがわかってきています。
 わかりやすいのは、ピロリ菌が原因で生じる「胃がん」、C型肝炎ウイルスB型肝炎ウイルスが原因で生じる「肝臓がん」です。
 
 ピロリ菌に感染していると、ピロリ菌がつくりだすアンモニアが胃酸を中和したり、粘膜を傷つけたりするほか、ピロリ菌が活性酸素や毒素などもつくりだし、胃の粘膜に炎症を起こします
その炎症が長く続くと胃がんにつながることがよく知られています。
 ピロリ菌を除菌すると炎症がおさまって、胃がんにかかるリスクも下がることはいろいろな統計からわかっているので、まさに“炎症によってつくられるがん”なのです。
 
 肝臓がんも、C型肝炎ウイルスB型肝炎ウイルスに長い間感染していると、肝臓の細胞に炎症が起こり、それが慢性化すると、肝硬変、肝臓がんと進行していくことがあります。
肝臓がんの原因のおよそ9割が、こうしたウイルス感染による炎症だといわれています。
胃がんや肝臓がんのように「感染→炎症」ではありませんが、炎症を繰り返すことでがんができるものも多くあります。
その典型例が、食道がんです。
 
食道がんの原因として明確になっているのは、タバコとお酒。
タバコには60種類もの発がん物質が含まれていますし、お酒を飲みすぎると「アセトアルデヒド」(有害物質)が体内に蓄積され、食道の粘膜を刺激し炎症を起こします
それが繰り返されると、細胞が分裂する過程でがん細胞が生まれやすくなるのです。
 
熱い飲み物や食べ物も食道の粘膜で炎症を起こし、食道がんのリスクを上げることが知られていますし、昔は胸焼けと呼ばれていたような「逆流性食道炎(胃酸が食道に上がってきて食道の粘膜に炎症を起こす病気)」も食道がんのリスクを上げるといわれています。
ちなみに熱いお茶を飲む習慣のある日本や中国、熱いマテ茶を飲む習慣のある南ブラジルやウルグアイでは、食道がんが多いという報告もあります。
 
■がんは細胞の「コピーミス」によって生まれる
 
 ピロリ菌による胃炎や、C型・B型肝炎ウイルスによる肝炎、逆流性食道炎は、“くすぶり”というよりも“火事”に近い炎症ですが、「くすぶり型の炎症」も長く続くことでがんを増やすことがわかってきています。
 
 じつは、健康な人の体のなかでも、細胞内のDNAに傷がつき、DNAのコピーミスによって細胞分裂時にがん細胞が生まれています
 DNAのコピーミスによって“設計図”が本来とは変わってしまうと、もともとあった機能が損なわれたり、また、余分な機能が付与されたりしてしまいます。
これが原因となってがん化してしまうのです。
 ただし、傷ついたDNAを修復するシステムや、できたがん細胞を撃退するシステムもちゃんと備わっていて、体の中では「がん細胞ができては消える」と言うことが毎日繰り返されているのです。
 毎日5000個ものがん細胞ができては消えているという説もあります。
 
 慢性炎症によって体内がくすぶり続けていると、
 
◎修復システムを上回るほどにDNAに傷がつく
◎繰り返される炎症で細胞分裂の回数が増えてコピーミスを起こしやすくなる
◎免疫システムが疲弊してがん細胞を排除し損ねる
 
 といったことが起こります。
そうすると、がん細胞が生まれやすく、消えにくいという状態になってしまうのです。
「体内の「炎症」を抑えると、病気にならない! より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
ビタミンB12、葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。
細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。
 
ビタミンB12について?
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