「食事でコレステロール値が上がる」はウソだった?

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「食事でコレステロール値が上がる」はウソだった?
 
カラダは37兆個ともいわれる無数の細胞の集まりです。
その細胞の一つひとつを包む膜を作っているのが、リン脂質とコレステロール
コレステロールは脳細胞の成分でもあり、ホルモンやビタミンDの原料でもあります。
脂肪酸中性脂肪の成分であり、細胞のエネルギー源となります。
 中性脂肪は体脂肪の正体。
現代のように過食と運動不足が続くと、増えすぎて肥満を招きますが、元来は「飢え」に備えた備蓄エネルギー源です。
皮下でカラダを覆っている皮下脂肪は寒さや衝撃からカラダを守り、とくに乳房や子宮まわりの皮下脂肪は女性の妊娠、出産、授乳に欠かせません。
 
食事の脂質では、長らくコレステロールの摂りすぎに警鐘が鳴らされていました。
血中のコレステロール値が高くなりすぎると、生活習慣病の引き金になるからです。
コレステロールは卵や肉類といった動物性食品に含まれていますが、食事から摂り入れるコレステロールは必要量の約20%であり、残りの80%は肝臓で合成されています。
健康な人なら、食事から摂り入れるコレステロールにより、血中のコレステロール値があがることはないとわかっています。
このことから『日本人の食事摂取基準(2015年版)』からは、それまで設けられていたコレステロールの摂取量の上限は撤廃されています(遺伝的な素因により、いわゆる悪玉コレステロールであるLDLコレステロールが血中で異常に増えてしまう「家族性高コレステロール血症(FH)」の患者では、例外的に食事からのコレステロール摂取に制限があります
日本にはFHの患者さんが30万人以上もいるとされています。FHでは血中のLDLコレステロール値が基準値の2倍以上と異常に高くなりますから、一度でも血液検査を受けていればわかります)。
 
コレステロールに変わり、最近注目が集まっているのが脂肪酸です。
食事から摂る脂肪酸には飽和脂肪酸不飽和脂肪酸があり、脂質の性質を決めています。
飽和脂肪酸は肉類などに多く、不飽和脂肪酸は魚油や植物油などに含まれています。
不飽和脂肪酸には、体内で合成できないため、食事から取り入れるべき「必須脂肪酸」があります。
代表的な必須脂肪酸リノール酸α-リノレン酸
リノール酸n-6、血行を良くする、中性脂肪を減らすα-リノレン酸EPADHAと同じn-3というグループに属します。
どちらも摂りたいのですが、現代人はリノール酸の摂取が多すぎるのに、α-リノレン酸の摂取が少なすぎるという欠点があります。
リノール酸が多すぎてα-リノレン酸が少なすぎると、体内で炎症反応が起こりやすく、アトピー性皮膚炎や花粉症といったアレルギー性疾患の一因になるとされています。
リノール酸が多すぎるのは、リノール酸が植物油(サラダ油、コーン油、綿実油、大豆油など)などに幅広く含まれており、揚げ物、加工食品、総菜、ファストフードなどから知らない間に摂りすぎてしまう恐れがあるからです。
揚げ物や加工食品などの摂りすぎは控えましょう。
 
反対にα-リノレン酸の摂取が少なすぎるのは、エゴマ(シソ)油、アマニ油といった限られた植物油などにしか含まれていないため。
エゴマ油もアマニ油も加熱に弱いので、α-リノレン酸の摂取を増やしたいなら、生のままで1日に小さじ1~2杯を目安に野菜サラダなどにかけて摂ると良いでしょう。
オリーブオイルに含まれるオレイン酸不飽和脂肪酸の一種です。
オレイン酸は必須脂肪酸ではありませんが、炎症反応には中立。
オリーブオイルは数千年間も世界中で広く利用されてきた“食歴”があり、安全性が高いのが特徴です。
胃腸の働きを高め、便の滑りを良くして、便秘の改善にも効果があるとされています。
オリーブの果肉をしぼり、加熱も加工もしていないフレッシュな「エキストラバージン」タイプがとくにおすすめです。
「強く、美しくなる食事 より」
 
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ビタミンB群が不足するとエネルギーを生み出すことができず、疲れがなかなか回復しなくなったり、細胞の修復機能がダウンして、肌荒れや口内炎が治りにくくなったりするのです。
 
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は水溶性ですが、脂肪成分と馴染みやすい構造を持っています。
脳はタンパク質とともに脂肪成分を多く含む器官です。
そのためビタミンB12は血液脳関門を通過できるという特徴を持った貴重な栄養素なのです。
 
ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
現在、ビタミンB12は神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調はもちろん、中枢神経の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
ビタミンB12について?
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