日焼けを怖がりすぎると、ビタミンDが不足する

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日焼けを怖がりすぎると、ビタミンDが不足する
 
ビタミンDの働きとしてよく知られているのは、骨を作っているカルシウムの吸収を高めて骨を強くすること
ビタミンDは小腸でのカルシウムの吸収率を3~4倍に高めてくれる作用があります
 
さらに近年、ビタミンDは体内でホルモンに似た働きをしていることがわかっており、免疫作用を高めたり、がんやアレルギー性疾患や認知症といった病気を予防したりする可能性があることがわかり、世界的に注目を集めています。
また、ビタミンDには筋肉の成長を助ける働きがあります。
 
このビタミンDは若い女性を中心に慢性的に不足しているとされています。
なぜなら、多くの女性が、美容のために日光を避ける傾向が高まっているからです。
 
日光に含まれる紫外線はシミやシワの原因となりますが、紫外線のうちB波(UVB)は皮下でコレステロールを原料としてビタミンDを合成します(ビタミンは体内で合成できない微量成分ですが、ビタミンDが発見された当時は体内で作られることが知られていなかったため、ビタミンの仲間に加えられたのです)。
 
日焼けを避けるために日光を浴びない暮らしを送っているとビタミンDが欠乏します
2017年、大阪樟蔭女子大学などの研究チームは、20代の日本女性が週3回以上日焼け止めを使った場合、血中のビタミンD濃度がつねに「欠乏状態」(血中ビタミンD濃度が20ng/ml未満)になっていると報告しています。
B波をブロックするSPF30以上の日焼け止めを塗ると、皮下でビタミンDの合成はほとんどストップしてしまうのです。
 
日焼けした小麦色の肌が似合う女性アスリートはともかく、一般の女性はビタミンDを作るためにわざわざ日焼けはしたくないかと思います。
しかし、適度な日光浴と、ビタミンDを食品から摂り入れる習慣はとても重要です
 
厚生労働省が定めた成人男女の1日の摂取目安量は5.5マイクログラム。
日本人は現在1日平均で成人男性8.4マイクログラム、成人女性7.5マイクログラムのビタミンDを摂っており、十分足りているように思えます。
 
しかし、カルシウムの吸収を高める他、免疫作用を高めたり、病気を予防したりするためには、それ以上のビタミンDの摂取が必要だと考えられています。
実際、アメリカのビタミンDの摂取推奨量は成人で1日15マイクログラムであり、中国でもビタミンDの摂取推奨量は成人で1日10マイクログラムとなっています。
 
ビタミンDのおもな供給源になってくれるのは魚類
とくにイワシ(マイワシ、メザシ、シラス干し、タタミイワシなど)、サバ、サンマ、アジといった青魚に豊富です。
これらの青魚にはEPAやDHAといった体内で必要量を合成できない必須脂肪酸も含まれています。
 
この他、鮭、ニシン、イサキ、サワラ、あん肝などにもビタミンDは多く含まれます。
魚類は貴重なたんぱく源でもありますから、1日1回はこれらの魚類を食べるのが理想的です。
 
魚類の他では、マイタケや干しシイタケ、エリンギ、エノキタケといったキノコ類、卵(鶏卵、ピータン)、鴨肉にもビタミンDは含まれます。
ご飯やパンなどの主食、肉類、野菜や果物などにはビタミンDはほぼ含まれていないので要注意です。
「強く、美しくなる食事 より」
 
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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
 
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。
 
ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。
細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。
 
ビタミンB12について?
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