ポジティブワードを意識すると脳は喜び、健康になる

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ポジティブワードを意識すると脳は喜び、健康になる
 
 ポジティブな感情を高めることが幸福感の向上につながり、脳も健康にしてくれることは疑う余地がありません。
このことを逆側から証明してくれている研究があります。
スウェーデンヨーテボリ大学で行われた調査で、感情がネガティブになりやすい人は、高齢になってから認知症の発症リスクが高まるという調査結果が出ているのです。
事前に性格診断テストを実施し、苦悩・不安感・嫉妬心・気分のムラといったネガティブ傾向の度合い、外交的か内向的かといったことを調べ、認知症との関連性を調査したところ、ネガティブ傾向の度合いがもっとも高かった人は、もっとも低かった人と比べて発症リスクが2倍に増加していたそうです。
さらに内向的な性格でネガティブ傾向が高い人は、外交的でネガティブではない人より、アルツハイマー病になる割合が多いという結果も出ています。
こうした結果は、脳が何を好むかを考えれば大いにうなずけるところです。
脳が何を好むかといえば、楽しい、うれしい、幸せだ、おもしろいなどのポジティブな感情であり、ポジティブな言葉だからです。
ドーパミンがたくさん出ている状態であるとき脳はイキイキと働きます。
反対にストレスホルモンがいっぱいになっているときは、脳はどんどん縮こまってしまうのです。
その差が、何年か後の脳の状態に大きく影響しないわけがありません。
 
「ナン・スタディ」でも、ポジティブであることが長寿と関係していることをうかがわせる調査があります。
※ちなみにナンは修道女のことで、「ナン・スタディ」とは米国ケンタッキー大学のデヴィット・スノウドン博士によって1986年にはじめられた疫学研究です。ノートルダム教育修道女会の協力を得て、75歳から106歳までの修道女678名を対象に、年1回の身体検査と認知力検査を行い、シスターたちの同意を得た上で死後に脳を解剖させてもらうというもの。現在も研究が続けられている息の長いプロジェクトなのですが、脳の老化を多角的に研究することを目的とし、アルツハイマー病の解明に大きな成果をもたらした非常に画期的なものです。
 シスターたちは、初めて神に誓いを立てる前、自分のこれまでを振り返って自伝を書くことが習わしとなっています。
その膨大な数の自伝を調べると、ポジティブな表現を数多く使っているシスターほど長寿であることがわかったのです。
 調査では、自伝から感情と関係する表現を1600語ほど拾い出し、それを「幸福、愛、希望、感謝、満足」などのポジティブな表現、「悲しみ、恐れ、無関心、苦しみ」などのネガティブな表現、どちらにも属さないニュートラルな表現に分類しました。
 そのうえで、ポジティブ表現の使われている数に応じて、書き手を4つのグループに分けました。
すると、ポジティブ表現のもっとも多かったグループと、もっとも少なかったグループとの平均死亡年齢の差は6.3歳も開きがあったそうです。
 ポジティブな感情には、愛情、喜び、感謝、希望、興味、鼓舞、愉快、畏敬、誇り、安らぎ、満足などがあります。
どれも脳の好物です。
こうしたものにつながる言葉をふだんから意識して使うようにすることは、脳を大いに喜ばせます。
 そうはいっても、なかなかそんなふうにはできないという場合もあるかもしれません。
 そうしたときは、まずは体を動かしてみてください、前向きな気持をもてない、考えがマイナスのほうに引きずられてしまうというのは、知らないうちにストレスが増えている可能性があります。
 散歩やウォーキングでいいのです。
外に出て体を動かすことを大切にすると、脳の中が変わって心のもちようもかわっていきます。
「らくらく認知症予防法 生涯健康脳になるコツを教えます! より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
ビタミンB12は、悪性貧血のみならず神経や免疫系にも効果があることが明らかになり、高齢者のうつや認知症の予防等に利用されています。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
ビタミンB12について?
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