「名前記憶の低下」は脳の老化

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「名前記憶の低下」は脳の老化
 
「名前忘れ」現象には、「若者に少なく中高齢者に多い」という事実があります。
 
顔を記憶する脳力は衰えるスピードがゆるやかで、30歳代までしっかりと覚えられます。
ということは、30歳代を超えれば、顔を覚えにくくなるのですね。
 
「顔を覚えにくくなる」、「中高年に多い」をよく見れば、「高齢者の老化脳」が浮かび上がります。
 
そして決定打が現れる。
認知症の最大原因は加齢」の一言です。
 
認知症の原因は、遺伝説あり、生活環境説あり、生活習慣病説ありと、多岐にわたります。
 
でも、加齢は最右翼です。
 
加齢は確実にやってくる。
老化の波は余すところなく、全身に襲いかかる。
脳も例外ではありません。
 
老化脳では、まず脳内に張り巡らされた脳神経細胞のネットワークが衰えます。
ネットワークを支えている脳循環も衰える。
やがて脳全体の機能も弱まっていきます。
神経細胞ネットワークの機能低下と歩調を合わせるように、記憶力も低下する。
 
その過程で、名前記憶の低下が現れてくるのです。
 
そしてついには、認知症という診断名がついてしまいます。
 
それでも「名前忘れるくらい、平気平気」と、自分の衰えを隠すように、また「認知症の最大原因は加齢」の一言におびえてか、真逆の強がりを言うのです。
 
信じると信じざるとに関わらず、「中高齢者に多く見られる名前記憶の低下」は、認知症の注意信号です。
 
「堅固な堤も蟻の一穴から崩れる」と言うではありませんか。
「名前忘れ」も「蟻の一穴」の可能性が高い。
可能性の高い蟻の一穴を、許してはなりません、見逃してもいけません。
 
 許さない・見逃さない心こそ、認知症を減らす心通じます。
「人の名前が出てこなくなったときに読む本 より」
 
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物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。
 
物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。
アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
 
ビタミンB12について?
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