脳の酸素や栄養分の補給は脳血液循環の受け持ち

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脳の酸素や栄養分の補給は脳血液循環の受け持ち
 
脳が必要とする物質の補給の全ては、脳循環が受け持ちます。
 
脳循環と記憶、さらには認知症と脳循環。
これらの関係は実に深い。
東北大脳外科からの報告にも、脳循環不良が認知症に深く絡むとあります。
 
また日本医師会の「老年期、痴呆診療マニュアル」にも、認知症の基礎疾患の御三家は「高血圧」「脳血管障害」「心臓疾患」とあります。
 
最近では「糖尿病」も加わるため、御三家は四天王に昇格です。
 
この四天王をよく見ると、すべてが血管系の疾患、もしくは血管に悪影響をもたらす疾患なのです。
 
四天王の仲間の糖尿病は、インスリンの働きも関与しますが、糖尿病のもたらす動脈硬化も忘れてはなりません。
動脈硬化はれっきとした血管病です。
もちろん糖毒そのものも血管を傷つけます。
 
戦いの勝敗は、補給によって決まるといいます。
補給が多ければ勝利の確立が高くなる。
逆に補給が途絶えれば、兵士がいかに力戦奮闘しても、敗戦の響きが大きくなる。
 
同じように、認知症との戦いのカギは血液循環にあります。
超優れものの脳細胞でも、腹が減っては戦いができないのです。
 
脳細胞は酸欠に弱い。
わずか20秒の酸欠で参ってしまいます。
 
参ってしまえば、もちろん記憶力も低下して、人の名前なども出てこない。
こうした窮状を救うものこそ、酸素や栄養分をたっぷりふくんだ血液の循環です。
 
血液の循環がスムーズになれば、酸素もブドウ糖も届き、栄養分も届く。
こうなれば、老いた脳細胞も奮起します。
そして、人の顔も名前も思い出す。
認知症も簡単には近寄れないでしょう。
「人の名前が出てこなくなったときに読む本 より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
 
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
老人の認知症3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
アルツハイマー認知症の方々の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
ビタミンB12について?
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