高齢になっても知力、体力は衰えにくい

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高齢になっても知力、体力は衰えにくい

 

一般に、高齢になると体全体の脳力が衰えると思われています。

しかし、東京都老人総合研究所が70~80代の高齢者の能力を15年にわたって追跡研究をしたところ、意外な結果が導き出されました。

 

たとえば、語彙や単語力、理解力、普通の計算問題など、文字や言葉で答えるテストで診断する「言語性IQ」は年を取っても思いのほか落ちないという結果が出ています。

 

知識層に人気のある雑誌『文藝春秋』の読者には、80代も多く含まれているといいますからうなずける結果でしょう。

 

また、高齢者にとっては苦手そうに見える、積み木や絵の組み合わせといったパズルのような問題でわかる「動作性IQ」についても、70代ではさほど大きな衰えは見られませんでした。

 

また、頭の良さを測るのに「流動性知能」と「結晶性知能」という分類がありますが、このうち結晶性知能については高齢になっても衰えないというデータがあります。

 

流動性知能とは計算力や暗記など、知能の働きそのものですが、これは20歳前後が頂点で、その後だんだん落ちて域、40代以降になると急速に下降します。

 

一方、結晶性知能は知識や経験とともに蓄積される知能のことで、いわば経験値の集大成。

こちらは流動性知能とはまったく別で、年齢とともに下がるどころかむしろ上昇して、60代ごろにピークを迎えるのです。

 

このデータを元に知能全体の様子を見てみると、高齢になるに従って衰えは見えるものの、結晶性知能が奮闘するため、「全体としての衰えはそれほどでもない」という結論になります。

 

つまり「高齢になると、知能は衰える」というのは誤りで、それぞれの部分が補いあって、知力は保たれるのです。

 

さらに、肉体も意外と衰えません。

 

たとえば、健康な状態で30歳の時と70歳の時の筋肉量を比べると、筋肉量は30%程度減りますが、30歳と70歳では生活の内容がまるで違います。

 

30歳ならハードな仕事が要求されるかもしれませんが、70歳の高齢者に重い荷物を持たせたり、全力疾走しろと命じる人もいないでしょう。

 

ですから、30%程度筋肉量が減っても、日常生活での歩行活動などに影響を与えるほどの衰えではないということです。

 

もちろん、まったく衰えないわけではありませんが、特に激しい運動をしたり、長時間労働をしたりしない限り、問題なく普通の日常生活は送れるレベルの肉体機能を持ち続けられるのです。

 

これを裏づけるようなデータが、東京都の実施する高齢者の生活実態に関する調査結果です。

1980年の時点では、杖などを使わず正常に歩行できる65歳から69歳の人の割合は90%以下でしたが、2000年にはその割合が95%を超えているのです。

 

75歳から79歳の場合でも、80%を切っていたのが、2000年時点では90%近い人が正常歩行できるという結果が出ています。

 

このように、知力、体力ともに高齢者の日常生活脳力は、昔よりも今のほうが断然高くなっているのですから、心身の衰えばかりを気にする考え方も、少し修正したほうがいいかもしれません。

 

従来の老化モデルは、高齢になると徐々に健康度が落ちていくというものでしたが、最近の老化モデルは、死ぬ数年前までは元気で、最後の数年間でいきなり衰えるというように変わってきています。

これは高齢者が理想とする「ピンピンコロリ」の健康寿命に近いのではないでしょうか。

 

つまり、知力、体力を備えた高齢者であれば、あとはいかに感情の若さを保つかがカギになるのです。

「感情の老化を防ぐ本 より」

 

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ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

 

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

 

ビタミンB12について?

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