タンパク質の重要性

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タンパク質の重要性

 

細胞において最も重要な働きをしているのはタンパク質です。

細胞膜は内部の物質を外に逃がさないためにあるのですが、栄養分が細胞内に入ることも妨害してしまいます。

そのため、細胞膜には外部の栄養分を内部に取り込むための通路があり、それはタンパク質で作られています。

細胞内に入ってきた栄養素をエネルギーに変換する化学反応を速やかに進行させる酵素もタンパク質です。

シナプスにおいて神経伝達物質と結合し情報伝達をおこなっている受容体もタンパク質です。

細胞にとって重要な機能のほとんどをタンパク質が担っていると言っても過言ではありません。

 

また、タンパク質は肉類に多く含まれるので、身体の中でタンパク質というと筋肉を思い浮かべますが、骨も皮膚も胃も腸も血管もタンパク質が主成分です。

食物を消化する消化酵素、身体に侵入してきた細菌などを退治する血液中の免疫抗体、酸素を細胞に届ける赤血球のヘモグロビンもタンパク質です。

ですからタンパク質が不足すると身体の様々な機能が低下します。

筋力が落ちるだけではなく骨も脆くなり、消化能力は落ち、血管も破れやすくなります。

細菌やウイルスに対する抵抗力も落ちます。

高齢者に多い骨折や脳血管障害は、タンパク質を十分に摂って、骨や血管を丈夫にすれば防げます。

特に高齢の女性は骨粗しょう症で骨折しやすくなるのですが、タンパク質を多く摂っている人は骨折しにくいという調査結果があります。

また、高齢者の死因で多い、飲食物が気管に入ることで起こる肺炎(誤嚥性肺炎)などの細菌感染症にも抵抗力がつきます。

 

高齢者の食事

 

歳をとると脂っこいものが苦手になり、あっさりとしたものばかり食べるようになるようです。

あっさりした食事の典型はご飯にお新香とみそ汁ですが、これではタンパク質と脂質が不足します。

ある統計によると70歳以上では5人に1人が栄養失調状態で、その原因はあっさりした食事だそうです。

肉類は脂っこいと言われますが、タンパク質の供給源として最高です。

カロリーも高く身体が温まります。

昔、冬場に肉を食べることを「薬喰い」と言って、殺生を禁じる仏教徒でも許されていたそうです。

十分に栄養を摂れなかった時代において、栄養価が高く身体を温める肉は薬にも匹敵する食材だったのです。

幸いなことに現代の日本ではいろいろな肉を選択できますから、脂っこいのがどうしても嫌なら、脂肪分の少ないオージービーフにし、ステーキ肉のまわりにある脂肪の部分を切り取って赤身の部分だけを食べれば良いのです。

それでも脂っこいと思う人は魚を食べましょう。

青魚に含まれるエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸はオメガ3系脂肪酸で、アルツハイマー病を防ぐ効果があると言われていますから、すべて魚でも良いように思いますが、肉も食べましょう。

同じ哺乳類である牛や豚の肉には、タンパク質だけでなく、私たちの細胞が必要とするビタミンやミネラルといった微量栄養素が豊富に含まれているからです。

魚2に対して肉1を目安として食べるのが良いと思います。

「老化と脳科学 より」

 

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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。

血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。

それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。

根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。

とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。

 

また、老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。

この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。

ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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