病気になる前に知っておきたい免疫システムの基礎知識②
- 免疫応答を収束させる「レギュラトリーT細胞」
免疫細胞は互いに連携してウイルスに立ち向かいます。
その際に、免疫細胞同士が連絡を取り合うため、多種多様な「サイトカイン」という物質を産生しています。
サイトカインは細胞間の連絡だけでなく、ウイルスとの戦いを有利に進めるための効果もあります。
・特定の免疫細胞を活性化させる
・免疫細胞を呼び寄せる
・感染した細胞の周辺に炎症を起こし、血流量を高めて免疫細胞が集まりやすくする
・体温を高め、ウイルスの活性を下げる
ただし、やり過ぎてしまうと免疫が活性化しすぎて暴走したり、過度の炎症を引き起こしたりしてしまう場合があります。
そこで登場するのが「レギュラトリーT細胞」です。
「regulatory」とは制御や調節を意味します。
その役割は、「免疫応答を抑制する」、すなわちブレーキをかけること。
キラーT細胞を抑制したり、B細胞の抗体産生を停止させたり、免疫全体のサイトカインの産生を制御して必要以上の免疫応答を食い止める役割を持っています。
このレギュラトリーT細胞がなんらかの理由により減ってしまったり、機能しなくなったりすることが、自己免疫疾患やアレルギー症状の原因になっているとも考えられていて、いままさに研究が進められています。
そしてレギュラトリーT細胞は、今回の新型コロナウイルス感染症の重症化にも大きく関連していますので、覚えておいてください。
「新型コロナウイルスのなにが恐ろしいのか」を突き詰めると、結局、その原因はわたしたちの日頃の免疫力の状態にあることがわかるはずです。
そして、みなさんの日頃の免疫力の状態は、新型コロナウイルス感染症に限らず、あらゆる病気の原因となっていることを実感できるでしょう。
「免疫力が10割 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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