過去の蒸し返しを止めさせる方法

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過去の蒸し返しを止めさせる方法

 

「女性脳が、過去を蒸し返してしまう構造なのはよくわかった。では、その蒸し返しを止めさせる方法はないものだろうか?」

 

私はよく、男性にこの質問を受ける。

わたしは、「キレられたときではなく、比較的幸せなときに、深い後悔としてあやまってみてほしい」と答えている。

 

女性脳の感情トリガー記憶連鎖を止めるのはたいへん難しく、必ずしも成功するわけではないのだが、これが唯一の手段だからだ。

 

私の父は、母が私を出産したときの思いやりの無さを、30年以上も言われ続けていた。

 

母は、若いうちに母親を亡くし、里帰り出産はかなわなかった。

父の田舎で出産した母は、姑に遠慮して、帝王切開のわずか2週間後のお正月に、一日中嫁として立ち働くことになってしまったのだ。

父は陽気に酔っぱらって、母を休ませることをしなかった。

あげく、母は高熱を発して倒れ、生死の境をさまよったのである。

 

父が無神経なあるいは威圧的な発言をする度に、この件は、母の口の端にのぼった。

父は、この件を突き付けられると、たいていはしゅんとしてあやまるのだが、時には逆ギレをすることもアリ、母の中にあるわだかまりを消すことができないでいた。

 

母は、何度か「娘のお産を手伝うまでは死ねない」と口にしたことがある。

わたしは、若き日の母が受けた情けなさを思うと、胸が痛かった。

このわだかまりは、父が一生背負っていく十字架だな、と、娘でさえ思っていた。

 

そんな、大きなわだかまりがある日、ぷっつり消えてしまったのである。

私のお産の日に。

 

私が息子を生んだ日、夫が不在だったため、父は、何時間も私の腰をさする羽目になってしまった。

陣痛が襲う度に全身全霊でさすってくれていた父が、やがて、傍らにいる母に、しみじみとこう言った。

 

「おさんっていうのは、本当に、大変だなぁ。……あの時、おまえの傍にいてやればよかった」

 

母はほろりと涙をこぼし、以後二度と、産後の失態の話は蒸し返されなかった。

 

もしも、過去のあやまちを何度もなじられているのだとしたら、なじられたときではない別のシーンで、しみじみと後悔してあげてほしい。

心から溢れ出た一言だけが、心のわだかまりを氷解させる。

「成熟脳 脳の本番は56歳から始まる より」

 

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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。

しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。

このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。

これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。

 

ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。

新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。

この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。

しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。

このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

脳科学の発達によって、さまざまなことがわかり、新たな試みがされています。

 

ビタミンB12について?

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