第4章 笑う
「笑うこと」で免疫力がアップし、
病気にかかりにくくなる。
日常のなかに「笑い」を取り込み、
「病気にならない生活」を心がける
「笑う門には福来る」――これはどうも、科学的にも真なりのようです。
ある医師の実験で、お笑いを劇場で観た後には観る前より免疫細胞として働くリンパ球の一種「NK(ナチュラルキラー)細胞」がほとんどの人で活性化したという結果が出たそうです。
これはすなわち、「笑うことで免疫力がアップする」ことを意味しています。
特にがんなどの予防に効果があるのではと注目されているのですが、免疫力がアップすれば、病気にかかりにくくなり、病気になっても治りやすくなります。
何かしら病気になれば、体のあちこちの機能が低下、脳も体の一部ですから当然影響を受けます。
気力も低下します。
大病をして一気に老け込むことはよくあることです。
アンチエイジングの実は最も基本にして必須のことは、当たり前すぎて忘れがちですが「病気にならない生活」を送ること。
そのためにも、常に「笑い」を生活に取り込むのです。
喜劇映画や落語など「脳をくすぐる笑い」に触れることは大切です。
しかし何よりお勧めなのは、日常生活のなかで家族や友人たちと笑い合える関係、笑いの絶えない空間をつくりあげることです。
習い事は自分なりの独自性をめざす
前頭葉が衰え始める中高年になったら
「型から入る」芸事より、
スキルやテクニックを気にせず自由に、
「自分」を表現する面白さを追求したほうがいい
古来いわれている「芸事をきわめるにはまず『型』から入るのがよい」の本来の意味は、「芸事はお手本を真似る=学ぶことで基本を覚え、その基本の型をしっかり身につけてはじめて自分なりのオリジナリティを表現することができる」というものです。
中高年になると「本物志向」が強くなり、習い事をするにも「型から入る」べく正統的な流派に入門したり、基礎の基礎から手取り足取り教えてくれる教室に参加したリする人も多いものです。
しかし、中高年になって新しい趣味を持つ、習い事をする意義のひとつに「前頭葉を刺激する」ということがある点からは、これはあまり好ましくありません。
むしろ、型にこだわらない、自分ならではの工夫や独自性を発揮できるもの、方法が望ましいのです。
どんなことでも上達すれば嬉しいものですが、スキルやテクニックより、自分が表現したいと思っていることを素直に表現する面白さを求めるほうがよいのです。
アマチュアは自分の欠点を補おうとするが、プロは欠点に目をつぶって自分のよさを伸ばしていこうとする――といいますが、実はそこが、人を惹きつけるプロと、どんなにうまくてもあまりオーラを感じさせないアマとの違いなのです。
前頭葉が衰える年代になったら「ベストアマよりプロ的な何か」を目指したいものです。
「50代からはじめる老けない人の「脳の習慣」 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?