認知症を予防し、学習能力をアップさせる、脳の老化防止に不可欠な栄養素

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認知症を予防し、学習能力をアップさせる、脳の老化防止に不可欠な栄養素

認知症の患者の脳にはビタミンB12が少ない≫
認知症」は脳の老化によって起こる病気です。認知症になる割合は、当然、高齢者になるほど多くなります。

日本人の平均寿命は現在、約80才で世界一ですから、それだけに認知症が大きな問題になっています。およそ100万人の認知症患者がいるといわれているのです。

こうした認知症の問題を考えるうえで、最近【ビタミンB12】が脳の老化防止に不可欠な栄養素として、注目されています。

人間の脳で、言語を話す働きは前頭葉に、言語を聞き、理解する働きは側頭葉で行われています。高齢者の前頭葉と側頭葉中のビタミンB12の濃度を調べた結果、認知症のある人は健常者にくらべて、ビタミンB12の量が約50%少なかったのです。

また、京都大学医学部の亀山正邦教授の研究でも、認知症患者の脳に含まれるビタミンB12は、健常な高齢者の1/4から1/6程度まで減少していると報告しています。

実際、もの忘れがひどくなったという認知症の初期症状があらわれた60代のかたに、ビタミンB12を含んだ健康食品を飲んでもらったところ、症状が改善されています。

こうしたことからも、ビタミンB12が認知症と密接な関係があることは、まちがいありません。

それもそのはずで、もとよりビタミンB12は、「神経ビタミン」とも呼ばれ、情報の伝達速度を速めたり、切れてしまった神経線維を修復したり、若い神経を新生したりする働きがあります。ビタミンB12が脳に多く存在すれば、脳神経にもこういった好ましい効果が与えられ、認知症になりにくいと考えられます。

また、脳の老化に伴って、脳は小さくなっていきます(これを脳の萎縮という)。それを防ぐためには、脳細胞のタンパク合成と核酸造成という働きが順調に行なわれていることが不可欠なのですが、ビタミンB12はこの両方の働きに、深くかかわっているのです。つまり、ビタミンB12をしっかり摂取することが、脳の萎縮や脳の老化を抑え、認知症を予防することにつながるのです。

≪ビタミンB12の摂取で学習能力が上がる≫
そのほか、健常者の脳を活性化することもわかっています。

栄養化学研究所所長・村上幸雄氏の実験です。被験者の学生を
Aグループ=ビタミンB12を飲む
Bグループ=何ものまない
Cグループ=偽薬を飲む
の3つのグループに分け、約1ヶ月間毎日、「内田・クレペリン検査」を行なってもらいました。
「内田・クレペリン検査」とは、紙に数字が羅列してあり、その隣り合っている数字同士を次々に足していく、といった単純作業です。つまり、いかに計算を早く正確に行えるかを調べる検査です。

「内田・クレペリン検査」は、繰り返し作業をしていくことで、作業量がふえていくことがわかっています。実験では、この作業量のふえ方が、どのように変化していくかを調べました。

実験のデータの平均値を調べたところ、ビタミンB12を飲んだAグループは、ほかのグループよりも作業量が多く、また、そのふえ方も大きかったという結果になりました。

また、インドのボンベイの小学生にも同じ実験を行い、ビタミンB12を飲むことで作業量がふえたという結果を得ています。

そのほか「ラビリンス検査」といって、ネズミに迷路を通らせる実験でも、ビタミンB12の摂取によって、迷路を早く覚えるようになるという傾向が出ているのです。ビタミンB12が学習能力とも関係があることが、おわかりいただけるでしょう。

さて、ビタミンB12の摂取量は2~3マイクログラムで、1マイクログラムは0.001mgですから、非常に少ない量です。しかし、少量だからといって軽くみることはできません。

人間は年齢とともにビタミンB12を体内で吸収しにくくなる、つまりビタミンB12が減ってくるといった報告もされています。ですから、特に年をとればとるほど、ビタミンB12をより積極的にとることが、必要になってくるのです。「雑誌 健康 より」

ビタミンB12のサプリメント
http://www.endokoro.com/