メタボリックシンドロームによる高血圧は無症状のまま全身にさまざまな合併症をおこします。
この合併症をおこすまでは、自覚症状の少ない未病の状態です。
合併症は、脳梗塞や心筋梗塞、それに高血圧が直接的な原因となる脳出血、心肥大、腎硬化症などメタボリックシンドロームの最終点が待っています。
≪無症状のまま全身に合併症をおこす「サイレントキラー」≫
血圧が高くなっても、一般に自覚症状はありません。
だからといって放置すると、全身の血管が傷害され、合併症が起こりやすくなります。
気がつかなければ未病の状態です。
高血圧によりとくに傷害されやすいのが脳や心臓、腎臓の血管で、脳の血管なら脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血が、心臓の血管なら狭心症や心筋梗塞が、腎臓の血管の場合は腎硬化症や腎不全が起こりやすくなります。
自覚症状のない高血圧を「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と呼んでいたのはこのためです。
≪後遺症がこわい脳卒中≫
高血圧はさまざまな合併症を引き起こします。
なかでも脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)は日本では昭和50年代までは国民病といわれ、死因の第1位を占めていました。平成17年現在、脳卒中は第3位です。
≪心臓のポンプ機能が低下して心不全に≫
高血圧が続くと、心肥大が起こりやすくなります。
高血圧性心肥大といいます。末梢血管が収縮して、血圧が高くなるよとより強い力で血液を送らなくてはならないため、1つ1つの心筋細胞を大きくして収縮力を高めようとします。
すると、心臓そのものが大きくなってしまうのです。
心肥大状態が続くと、やがてポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送ることができなくなって心不全を起こしてきます。
こうなると、動悸、息切れ、呼吸困難などさまざまな症状が現れ全身のムクミが生じ時には肺に水が貯り、危険な状態に陥ります。
≪腎臓が硬くなり、やがて腎不全に≫
また血圧が高い状態が続くと、腎臓の細い血管が動脈硬化を起こし、腎臓を流れる血液の循環が悪くなります。
その結果、腎臓が縮んで弾力性が乏しくなっていきます。これを腎硬化症といいます。
さらに進行すると、血液を濾過して排泄することができなくなります。
このような状態を腎不全といい、人工透析や腎移植などの処置が必要になります。
現在、人工透析を受けている人は約20万人で、人工透析を受けるようになった原因の第3位が高血圧などによる腎硬化症が元になった腎不全です。
1993年からの10年間で2.5倍に増加しています。
「病気になる前に治す本 より」
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ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。その結果、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞になるのです。
もしビタミンＢ群のビタミンＢ12や葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
しかしビタミンＢ12や葉酸が欠乏していると、ホモシステインが増え、その結果、血栓ができ、心筋梗塞や脳梗塞になります。
ビタミンＢ12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となる活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンＢ12は、大量かつ配合によって効果的に働きます。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
脳と神経の修復・再生のビタミンＢ12
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