【認知症】認知症を引き起こす病気(2) 脳卒中(脳出血や脳梗塞)

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認知症認知症を引き起こす病気(2) 脳卒中(脳出血脳梗塞)
脳卒中の発作後、まるで後遺症のように認知症があらわれます。
原因や始まりがわかるので対策が立てやすく、適切な対処をすると症状が改善することもあります。
 
脳卒中の発作のあとに症状があらわれる。生活習慣病がリスク因子≫
 
根治療法が確立されていないアルツハイマー型の認知症と異なり、脳血管性の認知症は、原因となる病気への対策が立てられます。
 
しかし、どれほど方法があっても、対処が遅れて脳細胞の損傷が進んでしまったら、もう再生はできません。
 
治療やリハビリなどのタイミングを逃さないためにも、まず病気の特徴を知っておくことが大切です。
 
●急激なものと段階的なもの
 
多くの場合、脳梗塞脳出血など脳卒中の発作によって脳の神経細胞が死滅すると、認知症の症状があらわれるようになります。
 
手足のしびれ、めまい、吐きけや嘔吐など一過性の発作を繰り返していくうちに徐々に認知症が目立ってくる場合と、意識障害や片マヒなど突然の脳卒中発作が発端となり、卒中が回復した直後から症状があらわれる場合とがあります。
 
脳梗塞脳出血などの脳卒中の発作で、急激に脳の神経細胞が死滅する場合は、始まりが比較的はっきりしています。
しかし、脳の小さい血管にいくつもの脳梗塞が起こる多発性脳梗塞によって認知症になる場合も多く、このタイプは段階的に進むので、発症時期がはっきりしません。
 
●背景に病気がある
 
ほとんどの場合、脳の血管を傷めるような、あるいは脳血管に破綻を起こすような病気を放置することで起こってきます。
高血圧・糖尿病・脂質異常症は、脳血管性認知症を引き起こす三大因子です。
また、狭心症心筋梗塞もリスク因子になります。
 
ですから、血圧をコントロールしたり、糖尿病や脂質異常症、心臓疾患などを適切に治療することで、認知症の発症はかなり予防できます。
 
6070代の男性に多い
 
発症年代は、脳梗塞脳出血が起こりやすい6070代が多いのですが、4050代で発症することもあります。
頻度は、女性より男性のほうが上回っています。
 
●病識がある場合が多い
 
記憶障害や場所・時間などがわからなくなる見当識障害が起こり、人格の変化がみられます。
末期まで病識を保つ人が多いのも特徴です。
 
発症直後から、片マヒ、嚥下障害、歩行障害など、身体的な能力の低下があらわれる人も多いようです。
 
●経過は、いくつかのタイプがある
 
卒中発作を起こしても、その後きちんと健康管理やリハビリを行うと、認知症が進まないようにできる場合があります。
 
逆に、病気の管理や治療が不十分で、発作を二度、三度と繰り返すと、段階的に悪化していきます。
このように、脳血管性認知症の経過のたどり方には、いくつかのタイプがあります。
下記を参照してください。
 
★脳血管性認知症がたどる経過★
 
脳卒中の発作のあと、背景にある高血圧や糖尿病などの病気をきちんと治療し、コントロールすると、認知症の症状が進むのを抑えられ、一定の状態を保てます。
 
・一時回復型
治療やリハビリによって、動作が改善されたり意欲が高まると、病状が改善します。
 
・段階型
発作の背景にある病気を、きちんと治療しなかったり管理しないと、また発作が起こり、そのたびに認知症が階段を下りるように悪化します。
 
・悪化型
他の病気を合併すると、それがきっかけになって一気に症状が悪化する場合があります。
認知症アルツハイマー病 より」
 
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ビタミンB12の老化防止効果
 
ビタミンB12の修理工・再生屋としての能力は、21世紀の日本が抱える最重要課題のひとつである老人問題に、今後、大きな光明をもたらすことは間違いありません。

ビタミンB12は、悪性貧血等に優れた効果があることは以前から知られていましたが、最近、傷ついた神経繊維の修復や神経の伝達物質の合成に関与していることがわかってきました。

従来、一度死滅してしまった脳細胞は、再生不可能とされてきましたが、近時、ビタミンB12によって、再生されることがわかってきました。
それが、末梢神経障害や認知症の治療に有効である事から、俄然注目を浴びるようになってきました。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者は、血液中にビタミンB12が少なくなっています。
そこで、認知症患者にビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽快するケースが多くみられるとの事です。

今や人口の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるに至ったのは、医療技術が飛躍的に向上した結果ですが、残念ながら、脳に関する医学がそれに追いついていないことも事実でしょう。
老齢化が進むにつれて、感情の起伏が少なくなる、いわゆるボケ症状が見られるケースが増えています。
これは、脳が萎縮する為に起こることで、同じように老人認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー症候群も、脳全体が萎縮して、大脳皮質に変化が起こることによります。

脳の萎縮を防止するためには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行なわれなければなりません。
ビタミンB12は、この蛋白合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
ビタミンB12について
子供たちの脳、集中力・学力向上、受験にビタミンB12