【認知症】認知症を引き起こす病気(3) レビー小体型認知症/ピック病/その他の脳疾患

イメージ 1
認知症認知症を引き起こす病気(3) レビー小体型認知症/ピック病/その他の脳疾患
アルツハイマー認知症や脳血管性認知症と並び、三大認知症と呼ばれるのがレビー小体型認知症
他にも、認知症を引き起こす病気があります。
主なものを知っておきましょう。
 
認知症の原因となる他の脳の病気で、知って起きたいもの≫
 
レビー小体型認知症は、日本では、認知症の原因になる病気として、アルツハイマー病、脳血管障害につづき3番目ですが、欧米では、アルツハイマー認知症に次いで2番目。
それほど多くなっています。
 
また、脳腫瘍や慢性硬膜下血腫、突発性正常圧水頭症といった脳の病気でも、認知症の症状があらわれることがあります。
兆候を見逃さずに手術すると、治癒、あるいは改善させることができます。
治療が可能な原因疾患は、早く気づいて医療的な対処をすることが大切です。
どんな病気か概略を見ていきましょう。
 
 
レビー小体型認知症は、アルツハイマー認知症と並び三大認知症と呼ばれています。
 
高齢者の認知症の約20%を占めるほど頻度が高く、また高齢者だけでなく40歳前後でも起こります。
 
脳細胞に、特殊なタンパク質などからなるレビー小体という物質が沈着して発症します。
 
●症状の特徴
 
物忘れを中心とする認知症がありますが、特徴的なのは、現実にはないものがなまなましく見える「幻視」や「うつ症状」、体がこわばる、動作が遅くなるなどの「パーキンソン様症状」。
また、日によって時間によって、頭がはっきりとていたり、ぼうっとしていたり、症状に変動が見られるのも特徴です。
 
初期は、幻覚や妄想、抑うつといった精神症状が目立ったり、初めにパーキンソン病症状が起こってくることもあります。
レビー小体型認知症は、認知症パーキンソン病が合併したような病気です。
 
●対処
 
最近は、レビー小体型認知症についてかなり知られるようになりましたが、それでもアルツハイマー認知症と誤って診断され、適切な治療を受けていないケースが少なくありません。
この病気が疑われる場合は、ぜひ専門医を受診してください。
 
早期発見をして、認知症があまり目立たないうちに精神症状やパーキンソン様症状を治療することで、介護も楽になります。
 
レビー小体型認知症には、アリセプトがよく効きます。
ただし、抗精神病薬に対しては強い副作用があらわれることがあるので、注意が必要です。
 
<ピック病>
 
脳の前頭葉から側頭葉の細胞が萎縮して、認知症を引き起こします。
 
●症状の特徴
 
知・情・意をつかさどり、人格にもかかわる前頭葉が侵されるため、意欲障害、性格変化、抑制のきかない反社会的な行動などが目立ち、性的な逸脱行動などもあります。
反対に、無感情で表情に乏しく、何も話さずじっとしていることもあります。
 
●対処
 
最もやっかいな認知症とされますが、抗精神病薬などの薬物療法が効果をあらわす場合もあります。
 
<慢性硬膜下血腫>
 
お年寄りは、自分でも気づかないまま、転んだりしたときに頭を打つことがあります。
頭蓋骨の硬膜の内側で出血すると、それがたまって血腫となり、脳を圧迫して認知症のような症状を起こすことがあります。
 
●対処
 
発見を遅らせないこと。
早く手術をして血腫をとり除き、後遺症を防ぐようにすれば、よくなります。
 
<突発性正常圧水頭症
 
頭蓋骨の中で、脳を保護するためにつくられる水(脳脊髄液)の流れや吸収がうまくいかず、異常にたまって脳の組織を圧迫する病気です。
 
●症状の特徴
 
初発症状として、まず歩行障害(歩幅が狭くなる、一歩を踏み出せなくなる、すり足など)が出るのが特徴です。
また、物忘れや注意力の散漫などの認知症、失禁といった症状が出ます。
 
●対処
 
脳室にたまる脳脊髄液を外に出す手術(髄液シャント術)で、症状が劇的に改善することがあります。
認知症アルツハイマー病 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
ビタミンB12の老化防止効果
 
ビタミンB12の修理工・再生屋としての能力は、21世紀の日本が抱える最重要課題のひとつである老人問題に、今後、大きな光明をもたらすことは間違いありません。

ビタミンB12は、悪性貧血等に優れた効果があることは以前から知られていましたが、最近、傷ついた神経繊維の修復や神経の伝達物質の合成に関与していることがわかってきました。

従来、一度死滅してしまった脳細胞は、再生不可能とされてきましたが、近時、ビタミンB12によって、再生されることがわかってきました。
それが、末梢神経障害や認知症の治療に有効である事から、俄然注目を浴びるようになってきました。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者は、血液中にビタミンB12が少なくなっています。
そこで、認知症患者にビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽快するケースが多くみられるとの事です。

今や人口の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるに至ったのは、医療技術が飛躍的に向上した結果ですが、残念ながら、脳に関する医学がそれに追いついていないことも事実でしょう。
老齢化が進むにつれて、感情の起伏が少なくなる、いわゆるボケ症状が見られるケースが増えています。
これは、脳が萎縮する為に起こることで、同じように老人認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー症候群も、脳全体が萎縮して、大脳皮質に変化が起こることによります。

脳の萎縮を防止するためには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行なわれなければなりません。
ビタミンB12は、この蛋白合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
ビタミンB12について
子供たちの脳、集中力・学力向上、受験にビタミンB12