香辛料、調味料には認知症防止の効果

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香辛料、調味料には認知症防止の効果
 
生姜、胡椒、唐辛子、ウコン(ターメリック)のような香辛料や、オリーブオイル、酢、バジルのような調味料、こうした香辛料や調味料は、単に味をつけるだけの存在なのでしょうか。
いえ、最近の研究では、それだけではないことがわかってきました。
調味料、香辛料を料理に使うことには、とくに高齢者にとって二つの大きなメリットがあるのです。
 
一つ目の大きなメリットは、認知症防止の効果が期待できることです。
まだ動物実験の段階ですが、生姜とターメリックを与えたラットの脳で、βアミロイドの沈着(老人斑)が減少したという調査結果が出ています。
βアミロイドは老化にともなって増加する物質で、これが脳に沈着していくことが、アルツハイマー病の根本的な原因だと考えられています。
 
また、調味料ではありませんが、魚の油に含まれるDHAも、βアミロイドの沈着を抑えるという報告があります。
 
さらに、唐辛子の成分であるカプサイシン、エクストラバージンオイルに含まれるオレオカンタール、赤ワインやお茶に含まれるポリフェノール、大豆のゲニステインやイソフラボンなどには、抗炎症作用があることがわかっており、この作用もアルツハイマー病の予防に効果があるのではないかと期待されています。
 
こうした物質は、単においしいだけではなくて、何かしら健康にプラスとなる機能があったわけです。
だからこそ、そうした食品を多くとってきた集団が生き残り、現代に伝わったのだと思います。
それを、現代になって科学的に分析してみたところ、いろいろとおもしろい現象が解明されてきたというわけです。
 
もっとも、本当に認知症の発症が抑制されたかどうか、まだ人間では実験や確認がされていません。
ただ、認知症予防の機能があるのかどうかは別としても、香辛料や調味料には、高齢者にとって二つ目の大きなメリットがあります。
それは、どうしても食欲が低下しがちな高齢者の食欲を増進させるということです。
 
一般の高齢者の食事で使う香辛料、調味料というと、せいぜい塩、醤油と胡椒くらいではないでしょうか。
でも、もっと味付けを楽しんでみませんか。
いろいろと味付けを変えることによって食欲を刺激して、必要な栄養をとるきっかけにするのです。
例えば、肉や魚をおいしく食べるために、いつも決まった味付けだけではなく、ときには生姜焼きにしたり、ワインをかけて風味を出したり、カレー味にしたりなどの工夫をしてほしいと思います。
 
そのほかにも、レモン、酢、唐辛子、バジル、オリーブオイルなど、さまざまな調味料、香辛料を使って、飽きない食事にすることが大切です。
 
今はちょっとした調味料ブームですから、手軽にさまざまな調味料、香辛料が手に入るようになりました。
調理に時間をかけられない人も、調味料を使うことでいろいろな味を楽しんでほしいと思います。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
水溶性ビタミンであるビタミンB12は、最終的には排泄されますが、それまでの間、体内でさまざまな働きをします。
ビタミンB12場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、吸収率が増す効果)により、吸収・利用率が高まります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
また、人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
 
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