まずは「外出」の機会を増やそう

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まずは「外出」の機会を増やそう
 
歩行速度や握力をはじめ、体力をつけるにはふだんの運動が欠かせません。
でも、一口に運動といっても、必ずしもスポーツジムやプールに行く必要はなく、まずは外出の機会を増やして「体を動かす」という癖をつけることが大切です。
買い物でも通院でも立派な外出であり、運動になります。
 
歩行速度を例にとれば、誰でも年をとるにしたがって歩幅が小さくなり、スピードは遅くなるものです。
それが年齢相応であれば問題ありませんが、同年代の平均値を下回ってくると要注意です。
その原因には、骨や関節の障害、脳卒中などの病気もありますが、多くは外出機会が減ってあまり体を動かさなくなることによるのです。
廃用性萎縮を避けるためにも、高齢期に体を動かすことは必要なのです。
 
「年をとってから運動をはじめても効果が薄いのではないか」
 
そう疑問に思うかもしれませんが、そんなことはありません。
若いうちにスポーツをして、その後何もしなかった人より、高齢期になってから体を動かした人のほうが健康状態がいいという研究結果があります。
 
日本体育協会スポーツ科学研究所の伊藤静夫氏らは、1964年に開催された東京オリンピックの選手の健康状態や運動機能を、その後4年おきにずっと追跡調査しています。
若いときに獲得したアスリートの能力が、高齢期にも持ち越されるのかどうかを研究しているのです。
 
その結果は、なかなか興味深いものでした。
種目によって違ってくるというのです。
体操や重量挙げといった筋力を鍛えて行うスポーツの場合は、高齢期になっても運動能力がかなり持ち越されるとのこと。
つまり、若いうちに筋肉をしっかりつけておいた人は、高齢期になっても筋肉がほかの人よりかなりあるというわけです。
 
 ところが、マラソンや長距離などの持久系のスポーツでは、あまり持ち越しがないそうです。
長く運動し続けられる心肺機能というのは、そのときどきにどの程度運動しているかによって決まるようです。
一時的に鍛えていても、何もしない期間が長く続くとその効果は持ち越されないのです。
 
 こうした結果をもとにして、伊藤氏は次のように結論づけました。
 
 「若い頃に鍛えてトップレベルになって、その後に何もしないよりは、高齢期にその人の体力にあった運動をして、少しでも水準を上げておいたほうが、高齢期の体力の維持には効果的ではないか」
 
 体を動かすのは、高齢期になってからでも遅くはないのです。
もっとも、高齢期になってから急に運動習慣をつけるのは難しいものです。
できれば、中年期のころから体を動かしておくことがいいと思います。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
水溶性ビタミンであるビタミンB12は、最終的には排泄されますが、それまでの間、体内でさまざまな働きをします。
ビタミンB12場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、吸収率が増す効果)により、吸収・利用率が高まります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
また、人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
 
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