ジョギングは免疫力を上げる

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ジョギングは免疫力を上げる
 
高齢期に適切な運動は、若いときの運動とは違います。
 
若い人の健康増進や体力づくりには、ジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクスのように、たっぷりと酸素を取り入れて行う、いわゆる有酸素運動が効果的です。
高齢者でも、元気なうちはこうした運動がおすすめです。
でも、体力が落ちてきた高齢者にとっては、なかなか難しいものがあります。
 
そこで、元気なうちに行っておくとよい運動と、体力が落ちてからでもできる運動とに分けて紹介しましょう。
 
元気なうちにやっておくとよい運動は、ジョギングです。
ジョギングには、骨や筋肉に適度な負荷がかかるというメリットがあるからです。
 
以前、広島にある「壮年走ろう会」という450人ぐらいのグループと交流があり、ときどき一緒にジョギングを楽しんでいました。
メンバーは、40代、50代、60代が中心で、2週間に1回集まって走っているのです。
 
そのメンバーの体力、筋肉量、持久力を、広島大学の教授らと合同で20年間追跡調査をしました。
加齢にともなって、どんな人でも体力や運動能力の低下は避けられませんが、ジョギングのメンバーは、通常の人にくらべて低下の曲線が明らかにゆるやかになっていることがわかりました。
 
同年齢の標準的な人よりも、10歳から20歳ほど若い体力を保っている人がほとんどで、70歳を過ぎて50代の体力を維持している人もいます。
中年期になって運動習慣を獲得してトレーニングしていくことで、体力の低下を防ぐことができるのです。
ジョギングの効用はいろいろあるでしょうが、その一つとして、骨や筋肉に刺激が伝わることで廃用性萎縮を抑える効果があると考えられます。
 
いうまでもなく、持病のある人やまったく体を動かさなかったような人が急激にジョギングをはじめるのは危険がともないます。
自分の体調と相談して、できる範囲で安全に楽しんでください。
 
さらに、1994年に行った研究によれば、ジョギングによって、体力、筋力だけでなく免疫力も向上することがわかりました。
インフルエンザをはじめとする感染症に対する抵抗力が高まったと考えられ、その結果をアメリカのスポーツ医学誌に発表したことがあります。
もっとも、筋肉量の増加とは違って、少々トレーニングをしたからといって、急激に免疫力が向上するわけではありません。
生活習慣として定期的に少しずつトレーニングするのがおすすめです。
 
実は、「壮年走ろう会」で楽しみなのが、ジョギングのあとの宴会。
それはすごいビールの飲みっぷりです。
よく、「1時間運動してもビールを2本も飲んだら、カロリーは減らないから意味がない」という人がいますが、それはカロリー計算しか頭にない人のことばです。
知人・友人と語り合いながら飲んで、食べることによって、ストレスを解消して精神的にもいい状態にできるのです。
そんなことも免疫力向上に役立っているのかもしれません。
 
※廃用性萎縮…「使わない器官は徐々に衰えて、機能が低下していく」という意味。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
水溶性ビタミンであるビタミンB12は、最終的には排泄されますが、それまでの間、体内でさまざまな働きをします。
ビタミンB12場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、吸収率が増す効果)により、吸収・利用率が高まります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
また、人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
 
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