高齢期の問題点は「食」にはじまり、「食」で終わる

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高齢期の問題点は「食」にはじまり、「食」で終わる
 
閉じこもらずに外に出たほうがいいとはわかっていても、なかなかきっかけがつかめないでいる人は多いと思います。
 
そんな人におすすめなのは、「食」をきっかけにすることです。
 
たまにはみんなでわいわいがやがや、外食するのもいいでしょう。
知人どうしで食べ物を持ち寄って、持ち回りで食事会をするのもいいでしょう。
楽しく語り合ったり、ふだん家でつくらないようなものを口に入れたりすることで、食欲がわき、いつもよりもたっぷり栄養をとるいい機会となります。
 
閉じこもりを「食」によって、ある程度解決できるのではないかと考えているのは、高齢者のさまざまな問題が、食をめぐって循環していると思うからです。
 
閉じこもっていれば食欲が落ち、料理をつくるのもおっくうになって、どうしても粗食になってしまいます。
すると栄養不足で筋肉が落ち、骨も細くなって体がやせてくる。
すると、体力がなくなって、うつうつとした気分になり、また外に出たくなくなるという悪循環です。
 
その悪循環はどこかで断ち切らなくてはいけないのですが、そのなかでも比較的とっかかりやすいのが食というわけです。
しかも、外食や食事会ならば、たとえ本人の腰が重くても、周囲の人の働きかけが効果をもたらします。
 
食をきっかけにする方法は、女性はもちろん、孤立しがちな男性にも向いています。
「ぜひ、町内会の集まりに出てください」「今度、みんなでバスツアーを催します」といっても敷居が高くて参加しにくいものですが、「みんなで近所のすし屋でランチをしましょう」「○○さんのお店でワイン会を開くので好きな時間に顔を出してください」ということになれば、比較的気軽に参加できると思います。
 
それが、食の力です。
参加するまでは気が重かった人も、みんなでわいわい話しているうちに時間も忘れてしまうことでしょう。
会食は、単に外出の機会となるだけでなく、お腹いっぱい食べて栄養を十分にとる絶好のチャンスでもあるのです。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
水溶性ビタミンであるビタミンB12は、最終的には排泄されますが、それまでの間、体内でさまざまな働きをします。
ビタミンB12場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、吸収率が増す効果)により、吸収・利用率が高まります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
また、人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
 
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